2014 Fiscal Year Annual Research Report
無線メッシュ・ネットワークのためのシミュレーション・システムとテストベッドの実装
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13J10376
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
小田 哲也 福岡工業大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 無線メッシュネットワーク / 遺伝的アルゴリズム / 焼き鈍し法 / 山登り法 / 禁錮探索法 / ns-3 / テストベッド / フリードマン検定 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、新たにタブサーチを用いたメッシュルータ配置システムであるWMN-TSを実装し、配置最適化シミュレーションを行った。また、異種アーキテクチャを考慮したWMNのモジュールをns-3に実装し、通信シミュレーションを行った。実施した研究テーマを以下に示す。 1)様々な知的アルゴリズムとの性能比較、2)ネットワークシミュレータ(ns-3)を用いた通信シミュレーションと性能分析、3)WMNテストベッドの実装と実験 1)メタヒューリスティクスであるタブサーチを、新たにメッシュルータ配置システムとして実装した。また、以前実装した遺伝的アルゴリズム、山登り法、焼き鈍し法を用いてタブサーチとの性能比較を行った。シナリオは、小規模モデルによるメッシュルータ配置システムの比較、メッシュルータ毎に通信範囲の大きさを変化させた比較を行い、フリードマン検定を用いて統計的に性能分析を行った。 2)ネットワークシミュレータであるns3上に、WMNにおける異なるアーキテクチャを実装した。各メッシュノードの配置はメッシュルータ配置システムで導出し、通信シミュレーションによるメッシュルータ配置システムの性能評価も行った。シミュレーションシナリオは、異なるトランスミッションレートの評価、メッシュルータ台数の最適化のためのシミュレーション、異種アーキテクチャの比較、異なるルーティングプロトコルによる評価を行った。 3)メッシュルータ配置システムの性能向上のため、WMNテストベッドによる実験を行い、性能を分析し、その結果に基づいてメッシュルータ配置システムの機能を拡張する。そのため、Raspberry PiとOpenWRTを用いてテストベッドを実装した。シナリオは屋内における見通し内を考慮して、本学内で実験を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通り進展しており、今年度は査読付き国際論文誌に9編(第1著者2編)、学会発表は30編(第1著者5編)である。またBWCCA-2014とIEEE WAINA-2015で論文2編が「Best Paper Award」を受賞した。
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Strategy for Future Research Activity |
WMNは現在研究が活発に行われている。ルーラルエリアや緊急ネットワーク、都市ネットワークとしても用いられ、適用領域は多岐にわたる。以下に今後の研究の推進方策について示す。 1)メッシュルータ配置システムで得た配置結果に基づいてns-3でシミュレーションシステムを実装し、通信シミュレーションを行っている。加えてWMNのための新たなプロトコルを実装する。 2)WMNテストベッドを実装し、実験を行っている。今後は屋内、屋外においてIoT、AmI、M2M環境を想定した実験を行っていく。 3)WMNの応用のためにセンサネットワーク、VANETのためのテストベッドを実装する。 4)P2P環境のためのDCNテストベッドを実装し、WMNと複合して実験を行う。
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Research Products
(39 results)