2014 Fiscal Year Annual Research Report
分光情報と光反射モデルに基づいた物体表面の反射特性推定
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13J10497
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
望月 宏祐 信州大学, 総合工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分光情報 / 3DCG / 光反射モデル / 反射特性推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は部分ごとに異なる模様や刺繍が施された表面が不均質な絹織物の反射特性手法の開発に加えて,対象物体の分光分析に基づく材質推定手法を開発した.さらに後者については,スマートフォンといった制約の大きいハードウェア上に提案手法を実装する手法を開発した. まず絹織物などを対象に,分光反射率とモデルパラメータの推定精度を向上させるため,マルチバンドカメラを用いた絹織物の計測手法を提案した.このとき推定した分光反射率はRGBベースの推定手法により得られた分光反射率と比較し,推定精度が向上したことが確認できた.さらに織物表面の3次元的な織構造の情報を推定するため,照度差ステレオ法に基づいて複数の計測画像から絹織物表面の法線ベクトルを推定する手法を提案した. また,本研究では画像計測と分光分析に基づく物体の材質推定手法を開発した.さらにその手法をスマートフォンといったハードウェアに実装することで,その手法の有用性を向上させた.物体の材質を知る上で,物体固有の物理情報である分光反射率は重要な情報である.特に物体の分光反射率がわかれば,原理的にRGB値よりも蛍光灯のような波長変動の激しい光源下での色再現に有利になり,また,物体の多重反射のように繰り返しの色計算が必要な対象の色再現の精度が向上する.また,分光反射率は対象物体の材質の様々な特性の情報を持っているため,その波長変動から対象物の材質の特性を知る上で有効である.たとえば,文化財は紫外線などによって材質が変化し劣化するが,分光反射率情報を文化財推定に応用すれば,その材質の劣化状態を知ることができる.また,人体に応用すればメラニンやヘモグロビンの量の推定といった医療や美容分野へ応用することが可能である.こういった分光反射率が手軽に調べることができれば,文化財の状態を調べたり,使用するデザイン材料の特性を知ったりするために有用である.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)