2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J10590
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
細内 麻悠 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-26 – 2015-03-31
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Keywords | 金星 / 地上観測 / 衛星探査 |
Outline of Annual Research Achievements |
以前行っていた、1.7μm・2.3μmの近赤外分光観測により金星の大気波動を解析する研究を、金星探査機Venus Express / VMC(金星観測カメラ)の紫外画像を解析し、その結果と比較することで、金星の大気波動を3次元的に解明しようとする当研究課題を発展させようとした。 金星観測カメラの画像の解析手法について、国内の学会(SGEPSS 2013年11月、惑星圏研究会 2014年2月)で発表し、討論した。 2013年6月イタリアのInternational Venus Workshopに参加し、Venus Expressによるさまざまな研究について知見を広めた。また、もともと発表は予定していなかったが、当日スペースをいただき、簡単なポスター掲示により、Venus Expressのデータを扱っているヨーロッパの研究者方と議論を深めた。 また、申請代表者としてハワイ IRTF観測所に観測計画書を提出し、2014年5月(繰越分)にハワイ IRTF観測所にて10日間、各日4時間の観測を行った。計画では、Venus Expressとの同日観測を試みる予定であったが、Venus Express側の都合で同日観測が実現できたのは2日間だけとなってしまった。IRTF観測所では、これまで行った1.7μm・2.3μmの近赤外分光観測に加え、4μm・5μmの中間赤外域にて、分光または撮像観測を行うことで、研究課題にまた異なる視点からアプローチした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
地上観測から得られた結果と、Venus Expressの金星観測カメラVMCのデータを比較検討しようとしたが、地上観測と同じ期間に得られたVMCのデータには、自動雲追跡に適した低緯度の雲がほとんど写っておらず、Kouyama et al.[2013]などで用いられている自動雲追跡による風速解析を行うことはできなかった。 そのため、Venus Expressとの同日観測を試みたが、探査機の周回のタイミング・天候理由等により、観測は2014年5月に行うこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
ハワイ IRTF観測所とVenus Expressとの同日観測を計画したが、探査機の周回のタイミング・天候理由等により、観測は2014年5月に10日間かけて行うこととなった。しかし、結局、Venus Expressとの同日観測は、Venus Express側の都合で同日観測が実現できたのは2日間だけとなってしまった。そのため、研究課題を、Venus Expressのデータとの比較によってではなく、IRTF観測所にて同日に取得した、5.04μmの分光観測データとの比較により進める予定に変更した。
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