2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J40090
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小池 智子 (遠藤 智子) 筑波大学, 人文社会系, 特別研究員(RPD)
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Keywords | 子どもと養育者 / 相互行為 / ビデオデータ / コーパス / 言語による社会化 |
Research Abstract |
採用一年目で10月からの採用開始となった本年度は、データ分析のための予備的準備を王に行いつつ、近接分野の関連する諸現象についての分析と学会発表を平行して行った。 データ分析のための予備的準備として、既に蓄積されているデータから分析対象を抽出するためのプログラミング開発を行った。言語研究のためのプログラミングに関する著書もあるプログラマとミーティングを重ね、エクセルファイルをテキストファイルに変換するプログラムおよび文字列の検索プログラムを開発、これによりファイルと話者を指定して言語行動・非言語行動ともにキーワードによる検索を行うことが可能になった。研究会でデモを行い、関連研究者にも使用可能な状態にした。このプログラムを用い、次年度以降に本格的な分析を始めるデータのコレクションを作成した。また、頻度表作成のためのプログラムも独自に作成した。 データ収集として新たにビデオ撮影を行う予定であったが、住宅建設会社の家庭内インタラクション分析プロジェクトへの参加依頼を受けたため、そのプロジェクトで既に収集済のビデオデータを確認してから本研究課題における追加のビデオ撮影を開始するよう、計画を変更した。 行為指示における反応の追求の研究として、「てあげる」構文を使ったものについて分析を開始した。「てあげる」構文の家庭における使用では、養育者が年長の子どもに対し、年少の子どもを遊び等の活動に参加させるよう呼びかける場合が多く、言語習得とともに社会規範も身につけていく、言語による社会化の一例として理解することができるということを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ分析のためのプログラムはパイロット版が完成し、今後修正を加える予定だが現時点でも既に十分利用可能で、データコレクションの作成が飛躍的に容易になった。本年度は10月からの採用開始であるため、来年度以降のデータコレクションができており、データの大まかな傾向が理解できたことは本年度の達成として十分順調であると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
書き起こしの文宇データに関する処理はプログラム作成により効率が向上したが、対応するビデオデータとの連携がまだうまくできていない。ビデオ再生ソフトとの対応を視野に入れてプログラムの修正を続けるとともに、既存の基本的なソフトウェアを利用したビデオクリップの作成・整理の手法を確立することが緊急の課題である。 また、会話分析の手法を用いたデータの分析は必ずしも量的な分析とは両立しない、詳細な分析を行うため効率化の難しいものであるが、上記のプログラムにより抽出されたコレクションを網羅的に管理・整備したうえで適切な例に関して分析を行えるよう、データの抽出から量的分析・質的分析の一連の流れを最適化することが必要である。来年度以降、関連研究者と情報共有をしながらメソッドの確立を目指す。
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Research Products
(3 results)