2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13NP0301
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 穂積 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (80163567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 啓吉 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50111472)
古井 貞煕 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (90293076)
白井 良明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50206273)
中嶋 正之 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (60092566)
土屋 俊 千葉大学, 文学部, 教授 (50155404)
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Keywords | 言語理解 / 音声理解 / ソフトウェアロボット / 対話 / 言語行為 / 言語処理 / 音声認識 |
Research Abstract |
本学術創成研究は、仮想空間あるいは実空間(実・仮想空間)に存在するロボットに、音声・自然言語による動作指令を与えて、ロボットを動作させる研究を行うことを目的としている。具体的には、仮想空間に極めてリアルで人間に近い姿をした3次元のロボットを作り、それに多種多様で自然な動作を行わせる研究である。本年度の主な研究成果を以下に列挙する。 話し言葉による対話に関する課題では、実・仮想空間内での指示代名詞が指すもの(指示対象物)を同定するアルゴリズムと、指示された場所を同定するアルゴリズムに関する研究をおこなった。このアルゴリズムは、対話によく現れる言い直し、言い足しなどの修復表現を処理する場合にも重要な役割を果たすことを明らかにした。ロボットには、「右に動け」などの指令がよく出されるが、指令者の意図通りにロボットが行動するためには、どのくらい右に動いたらよいかを決めなければならない。自然言語による指令では、そこまで細かく指定しないため、ロボットが具体的な動作を行わせるためには、自然言語に含まれるこの「不透明性(Vagueness)」の問題を解決しなければならない。しかし、これまで本格的な研究は皆無に近い。今年度は、この不透明性の解消の問題に取り組み解決策を幾つか提案した。 音声認識技術については、口唇情報を用いた雑音環境下でも十分な認識精度を持つシステムを構築しその有効性を明らかにした。感情音声の新しい合成技術を開発した。24関節をもつソフトウエアロボットを開発し、仮想空間内で多様で自然な動作を行うことが可能であることを実証した。以上の研究成果をベースに、CG、音声認識、自然言語解析技術を統合した「言語理解と行動制御」のプロトタイプシステムを開発した。実空間で種々のサービスを対話的に行うハードウェアロボットを開発し、その応用についても検討した。
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Research Products
(22 results)