2005 Fiscal Year Annual Research Report
ルイス酸・遷移金属触媒を用いる環境調和型分子変換プロセスの開拓
Project/Area Number |
14002001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 嘉則 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60029519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅尾 直樹 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60241519)
門田 功 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30250666)
中村 達 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00333899)
PATIL Nitin T. 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60400222)
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Keywords | 両機能性触媒 / 縮環芳香族化合物 / ビス-π-アリルパラジウム / プロ求核体 / インドリチジンアルカロイド / メチレンシクロプロパン / メチレンアジリジン / ポリ環状エーテル |
Research Abstract |
両機能性触媒による新規合成反応の開発:金触媒によるオルトアルキニルベンズアルデヒド誘導体とアルキン類の[4+2]環化付加反応を見い出し、縮環芳香族化合物の新規合成法を開拓した。また、分子内反応に応用し、種々のインデン化合物を合成することに成功した。アシルアニリン誘導体の反応ではインドール骨格を合成することができた。 ビス-π-アリルパラジウム触媒反応の開発:ビス-π-アリルパラジウム触媒を用いたイミンの不斉アリル化反応に成功した。また、π-アリルアジドパラジウム中間体を経るシアノインドールおよびアリルトリアゾールの触媒的合成法を開発した。この研究中、ボスフィン触媒によるピロール類の位置選択的合成法を見いだした。 炭素-炭素多重結合に対するプロ求核体の触媒的付加反応:パラジウム触媒の存在下にアルコールやアミンが直接アルキンに分子内付加反応することを見いだした。また、光学活性な配位子を用いることにより、種々のヘテロ環化合物の触媒的不斉合成に成功した。また、本反応を用いてインドリジチンアルカロイド209Dの立体選択的合成を達成した。 炭素-水素結合の活性化:メチレンシクロプロパンとジアジンの形式的な[3+2]環化付加反応によってアザインドリジン誘導体を得ることができた。本反応をメチレンアジリジンに応用し、ピロール誘導体およびα-アミドケトンの新規合成法を開発した。 ポリ環状エーテル海産天然物全合成・コンバージェントプロセスの開拓:ルイス酸による分子内アリル化反応とルテニウム触媒による閉環メタセシスを組み合わせたコンバージェントプロセスにより、巨大天然物である海産毒ガンビエロールおよび赤潮の原因毒ブレベトキシンBの収束的全合成に成功した。
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Research Products
(26 results)