2002 Fiscal Year Annual Research Report
膜タンパク質の膜貫通領域におけるタンパク質―タンパク質相互作用の検出
Project/Area Number |
14014238
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
阿部 義人 九州大学, 医学研究院, 助手 (60315091)
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Keywords | 膜タンパク質 / タンパク質間相互作用 / 化学修飾 / バンド3タンパク質 / 質量分析計 |
Research Abstract |
本研究はタンパク質の疎水性の膜貫通領域の相互作用をどう評価するかを主眼として、系統的に膜タンパク質の機能、構造を見ていくことを目的とする。本研究期間での具体的な研究目的は膜タンパク質の相互作用の検出方法の構築であった。化学修飾試薬DTBPA(4,4'-Dithiobis(1-azidobenzene))は疎水的な性質を持つ膜内領域への化学修飾試薬であり、クロスリンカーでもある。これを使用し、膜内領域において近接しているタンパク質を検出する方法の開発を行った。当研究室では以前より赤血球膜の膜内ペプチドを検出できる系を確立してたが、質量分析計とHPLCとの併用により、さらに高感度にかつ定量的に赤血球膜タンパク質の膜内ドメインのトリプシン分解ペプチドを検出できる方法を開発した(投稿中)。また、有機溶媒による抽出法により、赤血球膜タンパク質の存在状態を簡便かつ迅速に検出する方法を開発した(投稿中)。DTBPAおよびその他のクロスリンカーによる修飾とこれらの方法を併用し、現在膜内ペプチドの近接部位の同定を続けている。さらにこれらの方法といくつかの化学修飾を組み合わせ、膜蛋白質band3の活性発現に重要な部位の検出を行った(投稿準備中)。これらの方法の開発は、現在当研究室で行っているband3蛋白質の構造解析を行ううえでも重要な知見となっている。 様々な膜タンパク質についての構造と機能の解析は世界各地で精力的に行われている。しかし、これまで膜タンパク質は疎水性性質のため解析の手法が限られているのも事実である。今回のこの研究はこれら膜タンパク質の相互作用の解析方法に一石を投じるものとなると信じている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ohkuri T, Ueda T, Abe Y, Hamasaki N, Imoto T.: "Depression of aggregation in the folding process of reduced mutant lysozyme by ligand binding to its denatured structures"Biopolymers. 64. 106-114 (2002)
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[Publications] H Kuma, Y Abe, D Askin, L J.Bruce, T Hamasaki, M J.A.Tanner, N Hamasaki: "Molecular Basis and Functional Consequences of the Dominant Effects of the Mutant Band 3 on the Structure of Normal Band 3 in Southeast Asian Ovalocytosis"Biochemistry. 41. 3311-3320 (2002)
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[Publications] N Hamasaki, Y Abe, M J.A.Tanner: "Frexible Rrgions within the Membrane-Embedded Portions of Polytopic Membrane proteins"Biochemistry. 41. 3852-3854 (2002)
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[Publications] Takamatsu C, Umeda S, Ohsato T, Ohno T, Abe Y, Fukuoh A, Shinagawa H, Hamasaki N: "Regulation of mitochondrial D-loops by transcription factor A and single-stranded DNA-binding protein"EMBO Rep.. 3. 451-456 (2002)