2002 Fiscal Year Annual Research Report
空間符号モアレマッチング法によるマルチスケールゲノム情報解析
Project/Area Number |
14015218
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷田 純 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00183070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 正章 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20230104)
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Keywords | モアレ技術 / 光コンピューティング / マッチング演算 / バイオインフォマティックス / ゲノム情報 / DNA配列 / 情報視覚化 / 空間符号化法 |
Research Abstract |
空間符号化法を用いた配列比較技術に対して,符号化法の改良や専用視覚化端末の開発を通し,全ゲノム配列比較への拡張手法に関する種々の検討を行った.また,これらの手法を各種大腸菌の全ゲノムやヒト染色体などの実配列に適用し,その有効性を評価した.その結果,以下に示す成果を得た. 1.単一ディスプレイ上でマッチング処理を実行するためのソフトウェアを開発し,これまでに考案した種々の符号化法を実装した.さらに,符号化画像の更新や選択配列部位の切り出しなどの様々な機能を付加させることにより,専用視覚端末の利便性を向上させた. 2.長大な2配列間のマッチング結果を同時に提示するため,対象配列を一定の長さを有する部分配列に分割し,部分配列内の各塩基要素を符号パターンに反映させる出現頻度符号化法を考案した.この符号化法を用いることで,数10万塩基長に及ぶ2配列間のマッチング結果を同時に表示できることを確認した. 3.出現頻度符号化法により得られる出力結果から,配列間の部分一致性や欠失・挿入だけでなく,配列内の塩基組成分布に関する様々な情報を抽出できることを新たに見出した.さらに,出現頻度符号の配色を工夫することで,DNA配列解析において重要であるGC含有量を出力結果から直感的に把握できることを実験的に確認した. 4.出現頻度符号化法、およびその部分配列長の可変機能を専用端末上に実装し,微視レベルから巨視レベルまでのマルチスケールな配列比較を統合して扱える環境を構築した.この符号化法を用いて,大腸菌K-12株と病原性大腸菌O-157:H7株を比較し,全ゲノム配列から部分一致性を抽出することに成功した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] J.Tanida, K.Nitta, A.Yahata: "Spatially coded moire matching technique for genome information visualization"Proceedings of SPIE. 4929. 26-33 (2002)
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[Publications] K.Nitta, A.Yahata, J.Tanida: "Information extraction from amino-acid sequences using a spatially-coded moire technique"Proceeding of Optics in Computing 2002. 65-67 (2002)