2002 Fiscal Year Annual Research Report
視床-皮質フィードフォワード回路の細胞的基板とその異常
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14017091
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
井本 敬二 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (00176512)
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Keywords | イオンチャネル / Ca^<2+>チャネル / 変異マウス / てんかん / シナプス伝達 / パッチクランプ / 脳スライス標本 |
Research Abstract |
本研究では、てんかんモデル動物の脳スライス標本を用いて、脳リズム形成の異常であるてんかん発生機序の分子細胞的メカニズムの解明を目標とする。近年の分子遺伝学等の進歩により分子異常と神経疾患との関連が明らかになりつつあるも、てんかんの発生機序に関する分子・細胞的研究は未開の分野である。脳局所回路リズム異常の発生機序の解明には、従来の研究で行われた巨視的な手法ではなく、特定の細胞の電気的性質とそのシナプス結合を系統的かつ経時的に解析する必要がある。 totteringマウスは、P/Q型電位依存性カルシウムチャネルα1Aサブユニット遺伝子に異常も持つマウスであり、小脳失調症と小発作(absence seizure)を神経症状に持つ。これまでのtotteringマウス視床皮質スライス標本を用いたわれわれの研究から、抑制性シナプスによるFeedforward inhibitionの欠如がabsence seizureの発生に関与していることが考えられている。本研究では、このFeedforward inhibitionを担う細胞の同定を目標とした。先ず大脳皮質標本をGABA、calbinding、parvalbumin等に対する抗体を用いて免疫組織染色を行い、抑制性神経細胞の大まかな変化を検索したが、正常マウスとtotteringマウスでは大きな差を見出すことは出来なかった。そのため、抑制性の神経細胞の神経終末であり、totteringマウスで異常が予測されるシナプスでどのようなことが起こりうるかを知る目的で、プルキンエ細胞-小脳核細胞シナプスの形態学的検討を行った。totteringでは神経終末の大きさが正常に比べて大きく、電気生理学的変化と何らかの関係があることが示唆され、現在データを解析中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Morii T, Sato S, Hagihara M, Mori Y, Imoto K, Makino K: "Structure-based design of a leucine zipper protein with new DNA contacting region"Biochemistry. 41. 2177-2183 (2002)
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[Publications] Matsushita K, Wakamori M, Rhyu I.-J, Arii T, Oda S, Mori Y, Imoto K: "Bidirectional alterations in cerebellar synaptic transmission of tottering and rolling Ca^<2+> channel mutant mice"Journal of Neuroscience. 22. 4388-4398 (2002)
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[Publications] Kato K, Wakamori M, Mori Y, Imoto K, Kitamura K: "Inhibitory effects of cilnidipine on peripheral and brain N-type Ca^<2+> channels expressed in BHK cells"Neuropharmacology. 42. 1099-1108 (2002)
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[Publications] Akiba I, Seki T, Mori M, Iizuka M, Nishimura S, Sasaki S, Imoto K, Barsoumian EL: "Stable expression and characterization of human PN1 and PN3 sodium channels"Receptors & Channels. (in press). (2003)