2002 Fiscal Year Annual Research Report
「間(ま)」を合わせる共創型インタフェースに関する研究
Project/Area Number |
14019037
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三宅 美博 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (20219752)
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Keywords | 認知科学 / 実験心理学 / 自己組織化 / 脳・神経 / ユーザインターフェース |
Research Abstract |
人間同士の協調作業では,相手と「間(ま)」を合わせることが重要である.しかし,この「間」が揃うことは,物理的な同調とは異なることが既に示唆されている.したがって人工物による人間の協調支援においては,物理時間の共有に加えて,認知的時間としての「間」の共有も考慮されなければならない.本研究の目標は,人間と人工物が互いに「間」を合わせタイミング調整できる共創型インタフェースを構成することにある.そして,本研究課題では,このような共創的コミュニケーションに不可欠と考えられる「間」の創出について,タイミング予測機構との関係から心理学的解析を進めた. 今年度は,その第一段階として,同期タッピング課題を用いて人間のタイミング制御における「間」の創出機構に関して調べた.特に,本研究では,同期タッピング課題において被験者の注意が予測的タイミング制御に及ぼす影響を調べた.これによって「間」の創出機構を,注意に依存する部分と依存しない部分に分離し,その相互関係を明らかにできると期待されるからである.被験者の注意の制御には二重課題法を用いた.これは対象とする課題(一次課題)を遂行中に他の課題(二次課題)を課すことによって,一次課題の遂行に必要なシステムの処理能力を減少させる実験手続きである. その結果,同期タッピング課題におけるタイミング制御機構に2つのタイプが存在することを初めて明らかにしたのである.ひとつは注意の影響を受ける予測的タッピングであり,もう一つはその影響を受けない自動的なタッピング機構である.したがって「間」の創出とは,能動的注意からの影響を受ける明在的機構と,その影響を受けない自動的機構が協同的に関わる二重化された過程であることが示された.今後は,この二重化された機構のインタラクションに基づく「間」の創出過程の解析を進めることになる.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 三宅美博, 大西洋平, エルンスト・ペッペル: "同期タッピングにおける2種類のタイミング予測"計測自動制御学会論文集. 38-12. 1114-1122 (2002)
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[Publications] Miyake, Y., Onishi, Y., Poppel, E.: "Dual Anticipation Timming Mechanism in Synchronous Tapping"Proc. of 2002 IEEE Int.Conf. on Systems, Man, and Cybernetics (SMC 2002). (MP2J1). 1-8 (2002)
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[Publications] Miyake, Y.: "Two Modes of Anticipation in Sensori-Motor Synchronization"Proc. of SICE Annual Conference (SICE2002). 2925-2930 (2002)
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[Publications] Takano, K., Miyake, Y.: "Identification of Temporal Sequence in Synchronization Task"Proc. of SICE Annual Conference (SICE2002). 2974-2977 (2002)
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[Publications] Miyake, Y.: "Co-creation System"Cognitive Processing. 2(in press). (2003)
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[Publications] Miyake, Y.: ""Walk-Mate" as a Co-creative Interface"Demonstration Booklet of the First International Workshop on Man-Machine Symbiotic Systems (MMS-WS2002). 2 (2002)