2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14019040
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
太田 和夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80333491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國廣 昇 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (60345436)
西野 哲朗 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (10198484)
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Keywords | Groverのアルゴリズム / ファイル探索問題 / 共通鍵暗号 / 鍵の総当り攻撃 / 中間一致攻撃 / NMR計算機 / 秘密鍵暗号 |
Research Abstract |
平成14年度の主な成果は以下の通り. 1.NMR量子計算機に対する共通鍵暗号の安全性評価 公開された暗号化アルゴリズムE,平文m_0及び暗号文c_0が与えられた時,c_0=E(k_0,m_0)の関係をみたす秘密鍵K_0を見つける既知平文攻撃のシナリオにおける,共通鍵暗号の安全性の評価を行った.平成13年度にNMR量子計算機を一般化した,Bulk Quantum Turing Machine(BQTM)による数え上げ技法を応用した新しい共通鍵暗号解読アルゴリズムの提案を行ったが,今年度は,数値実験により,本提案アルゴリズムの有効性に関して詳細に検討を行った.その結果,NMR量子計算機の観測精度Lと秘密鍵の長さnが,L>(3n+2)/4となる場合には,提案方式が従来の結果(Groverのアルゴリズムの適用)を上回ることを明らかにした.現在の状況では,この条件式は,数値実験により求めたいくつかの仮定に基づいているため,今後の研究課題として,この仮定の理論的な証明が残されている.また,今後,暗号化関数の内部構造を利用した新たな攻撃法に関する研究を行う予定である. 2.量子アルゴリズムに対する公開鍵暗号の安全性 共通鍵暗号に対してだけでなく,量子アルゴリズムに対する公開鍵暗号の安全性評価も開始した.Shorの素因数分解アルゴリズムにおいて,もっとも計算時間が必要であり,難しい制御が必要なのは,べき乗剰余演算であると言われている.このべき乗剰余演算を行う量子回路の構成に関して,いくつかの成果を出した.例えば,Montgomery Reductionや右向きBinary Methodを量子回路に導入すれば,効率的にべき乗剰余演算を行えることを明らかにした.今後の課題として,さらなる効率的な量子回路の探索および,物理デバイスに応じた回路の探索を考えている.
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Research Products
(16 results)
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[Publications] 西野哲朗: "効率的量子アルゴリズムの設計手法"情報処理学会論文誌. Vol.43. 1-9 (2002)
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[Publications] 渥美賢嗣, 西野哲朗: "NMR量子計算によるNP完全問題と因数分解の解法"情報処理学会論文誌. Vol.43. 10-18 (2002)
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[Publications] Tetsuro Nishino: "Mathematical Models of Quantum Computation"New Generation Computing. Vol.20. 317-337 (2002)
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[Publications] Tetsuro Nishino: "A Mathematical Theory of NMR Quantum Computations"Enabling Society with Information Technology, Springer. 340-347 (2002)
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[Publications] Kazuo Ohta, Tetsuro Nishino, Seiya Okubo: "The study on quantum algorithm using NMR computers for code breaking of secret key cryptosystems"ERATO Workshop on Quantum Information Science 2002. 54-55 (2002)
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[Publications] 國廣 昇: "Montgomery Reductionを用いた量子べき乗剰余計算回路"第7回量子情報技術研究会QIT7. 73-78 (2002)
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[Publications] 國廣 昇: "算術演算を行う量子回路の構成"Computer Algebra-Algorithms, Implementations and Applications. (2002)
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[Publications] 國廣 昇: "べき乗剰余演算を行う量子回路について"情報理論と符号理論研究会. (2002)
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[Publications] 名久井行秀, 西野哲朗: "量子論理回路の深さ最小化について"第6回量子情報技術研究会QIT6. 113-118 (2002)
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[Publications] 國廣 昇: "べき乗剰余演算を行う量子回路の構成"2003年暗号と情報セキュリティシンポジウム. 1137-1142 (2003)
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[Publications] 太田和夫, 大久保誠也, 國廣 昇, 西野哲朗: "NMR計算機に対する一方向性置換の逆関数計算について"2003年暗号と情報セキュリティシンポジウム. 1131-1136 (2003)
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[Publications] 國廣 昇: "計算時間短縮を目指すか素子数抑制を目指すか"JST異分野研究者交流領域探索研究会「量子情報科学」第一回研究会. (2003)
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[Publications] 名久井 行秀, 西野 哲朗, 富田 悦次, 中村 知倫: "節点重み最大クリーク抽出に基づく量子回路の深さ最小化"2002年度冬のLAシンポジウム. (2003)
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[Publications] 大久保誠也, 西野哲朗, 太田和夫: "NMR量子計算機を用いた探索アルゴリズムについて"信学技報 電子情報通信学会コンピュテーション研究資料. (2003)
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[Publications] 西野 哲朗: "量子計算量理論"信学技報 電子情報通信学会コンピュテーション研究資料. (2003)
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[Publications] 西野哲朗: "量子コンピュータと量子暗号(物理の世界59)"岩波書店. 78 (2002)