2002 Fiscal Year Annual Research Report
DOCK2を介したリンパ球遊走制御機構の解明とその宿主応答制御への応用
Project/Area Number |
14021087
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福井 宣規 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60243961)
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Keywords | 感染免疫 / Th1 / Th2 / サイトカイン / シグナル伝達 |
Research Abstract |
線虫、ヒト、ショウジョウバエにおいてCED-5、DOCK180、Myoblast、City (MBC)という構造上相同性を示す分子が同定され、これら分子はその頭文字をとってCDMファミリー分子と総称される。DOCK2はリンパ球特異的に発現するCDMファミリー分子であり、我々はノックアウトマウスを作製することで、この分子がリンパ球遊走に不可欠であることを明らかにした。 本年度は、DOCK2欠損が感染免疫に及ぼす影響を検討した。C57BL/6マウスは、Th1型の免疫応答を惹起することでLeishmania major対して抵抗性を示すことが知られている。しかしながら、DOCK2欠損C57BL/6マウスはLeishmania major感染性となりこれにはリンパ球遊走能の低下のみならず、免疫応答の質がTh2型にシフトすることを明らかにした。また、リンパ球のRac活性化に関わるDOCK2機能ドメインを同定することを目的に、DOCK2の発現を欠くTリンパ腫細胞株に種々のDOCK2欠失変異体を発現させた細胞株を樹立し、細胞形能、極性化、アクチン重合、Rac活性化につき比較解析した。うち、1種類のDOCK2欠失変異体ではRac結合能が保持されているにもかかわらず、Rac活性化能が顕著に低下し、その結果アクチン重合が誘導できないことを見い出し、この欠失部分に会合する分子(DBP1)及びDBP1に会合する分子を同定した。また、これら分子の機能を明らかにするため、新たな遺伝子改変マウスを作製した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Fukui Y: "Haematopoietic cell-specific CDM family protein DOCK2 is essential for lymphocyte migration"Nature. 412. 826-831 (2001)
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[Publications] 讃井 彰一: "CDMファミリー分子DOCK2によりるリンパ球遊走の制御"Medical Science Digest. 28. 550-551 (2002)
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[Publications] 福井 宣規: "CDMファミリー分子DOCK2によりるリンパ球遊走の制御"molecular Medicine 増刊「免疫2003」. (in press). (2002)
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[Publications] 福井 宣規: "リンパ球遊走に不可欠なCDMファミリー分子DOCK2"蛋白質核酸酵素増刊「免疫研究の最前線:高次複雑免疫システムの包括的理解をめざして」. (in press). (2002)
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[Publications] 福井 宣規: "リンパ球遊走、ホーミングの制御機構"医学のあゆみ増刊「免疫疾患-state of arts」. 342-346 (2002)