2002 Fiscal Year Annual Research Report
γδT細胞、主として腸管上皮細胞間γδT細胞の発達分化機構と生理的機能の解明
Project/Area Number |
14021111
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
石川 博通 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (20051667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜田 裕公 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40338025)
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Keywords | 腸管免疫 / 上皮細胞間T細胞 / γδT細胞 / クリプトパッチ / 経口免疫寛容 |
Research Abstract |
腸管は消化吸収臓器であるのみならず、生体内で最大の免疫臓器でもある。すなわち腸管に流入する外来物質には"食物質"などの免疫応答を差し控えて体内に取り込むべき異物と免疫防御を行使すべきトキシン、アレルギー起因物質、病原微生物などが混在しており、常に相反する対応を迫られている。さらに100兆個にも達する腸内常在菌(フローラ)は、動物種によって著しく異なっており共進化を反映するとともに、その生理的機能解明が待たれている。本研究課題追究のためには、この腸管免疫防御の特殊性解明が必須であるが、そのためには遺伝子/分子レベルでの解析が可能なマウスでの研究が最も適している。本年度の研究によって、マウス腸管粘膜に今まで報告されていなかった孤立リンパ小節(isolated lymphoid follicles ; ILF)を同定した(J.Immunol.168:57,2002)。この新発見はNature Review Immunology 2:70,2002にも"follicular line up"として取り上げられ注目されている。さらに生体内で最大の第2次リンパ組織である腸管パイエル板が急性の移植片対宿主病(骨髄移植療法における大きな障壁)の発信源であることを松島綱治教授(東大)、末松誠教授(慶大)との共同研究で明らかにした(Nat.Immunol.4:154,2003)。この業績はNature ImmunologyのCover Storyとして解説されるとともに、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞の科学欄にも紹介された。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Hamada, H., et al.: "Identification of multiple isolated lymphoid follicles on the antimesenteric wall of the mouse small intestine"The Journal of Immunology. 168. 57-64 (2002)
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[Publications] Nishiyama, Y., et al.: "Homeostatic regulation of intestinal villous epithelia by B lymphocytes"The Journal of Immunology. 168. 2626-2633 (2002)
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[Publications] Onai, N., et al.: "Pivotal role of CCL25 (TECK)/CCR9 in the formation of gut cryptopatches and consequent appearance of intestinal intraepithelial T lymphocytes"International Immunology. 14. 687-694 (2002)
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[Publications] Murai, M., et al.: "Peyer's patch is the essential site in initiating murine acute and lethal graft-versus-host reaction"Nature Immunology. 4. 154-160 (2003)
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[Publications] 石川 博通, 他: "腸管上皮細胞による腸管T細胞発達分化の調節"最新医学. 57. 7-12 (2002)
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[Publications] 石川 博通: "粘膜免疫"感染と抗菌薬. 5. 160 (2002)
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[Publications] 石川 博通, 他: "胸線外T細胞の発達・分化 標準免疫学 第2版"医学書院. 8 (2002)