2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14022261
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
小松 幸廣 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (50241229)
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Keywords | 科学教育 / 教具 / インターネット / 観測 / 計測 / 環境教育 / 地震計 / データロガ |
Research Abstract |
1.研究の流れ (1)機能の検討:装置を利用した情報収集の可能性、問題点、授業展開、実現すべき機能等について検討した。その結果、測定項目として気象観測(気温、湿度、風向、風力、降雨量、日照、気圧)、環境測定(紫外線量、降雨の酸性度、放射線量)、地震計を挙げた。(2)装置の仕様検討・試作:開発に当たっては堅牢性、停電対策、本体とセンサー間の無線化等を図った。設置操作の簡便性を図るためにネットワーク知識の必要性を最小限に止める方向で検討した。測定精度、表示単位、測定範囲等について教材化の観点から検討した。ネットワーク部はTCP/IP、Webサーバ、FTPサーバの機能を有することを挙げた。(3)データ書式:測定は10秒問隔で行い、20回分をリングメモリに測定時間を付して記録する。観測情報はWebブラウザを使って利用できるものとする。観測情報の精度保持のために時計や観測精度の点検及び設定機能を持たせる。(4)教材の開発:小中高等学校の教科書を参考に採取データの可能性について検討した。環境情報(紫外線量、降雨の酸性度、放射線量)や地震波など指導要領に含まれないデータの教材化についても検討した。研究協力校(小中学校各1校)を設け、試作装置を配備して評価を実施した。 2.得られた知見 (1)求められる仕様として、小型、堅牢、容易な操作性、耐停電、メンテナンスフリーな観測などが挙げられる。反面、データ容量や多様な要求に対応する機能は最小限に止める必要が生ずる。(2)(1)から、観測装置を統合的に管理するサーバーが必要との知見を得た。管理サーバーは各地の観測装置から問欠的に情報収集し、蓄積する機能や観測装置に対して時刻、測定精度の確認と補正を行う等の機能を持たせる。(3)観測データの利用はWebブラウザを使う方式が実用的である。(4)観測装置で得られた情報は身近な観測情報として教材利用できる。環境情報は現状では測定の自動化対応が不十分で、教材化が困難である。今後こうしたセンサーの開発が求められる。
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Research Products
(1 results)