2004 Fiscal Year Annual Research Report
わが国科学技術黎明期における佐賀藩の役割 -鉄製大砲・蒸気船製造を中心に-
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14023106
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
小川 博司 国立大学法人佐賀大学, シンクロトロン光応用研究センター・センター長, 教授 (10039290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長野 暹 佐賀大学, 名誉教授 (80039221)
吉田 明 豊橋技術科学大学, 名誉教授 (20023145)
牟田 一彌 京都大学, 名誉教授 (70039270)
郭 其新 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (60243995)
田中 徹 佐賀大学, シンクロトロン光応用研究センター, 助手 (20325591)
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Keywords | 反射炉 / たたら製鉄 / 大砲 / 砲台 |
Research Abstract |
1.幕末佐賀藩科学技術史資料目録の作成 鍋島文書、蓮池文書、小城文書、諫早文書など、佐賀藩関係の文書類の中から幕末佐賀藩科学技術の目録を寸法・形態・内容概要を記し、項目ごとに分類を行った。 2.V.Huguenin"Het Gietwezen in 'sRijks Ijzer-Geschutgieterij, te Luik ; met Betrekking, Zoo Tot het Vervaardigen van Geschut, Projectiles Enz,『ロイク国立鉄製砲鋳造所における鋳造砲』の佐賀藩翻訳書の調査とデジタル化 鍋島文書、蓮池文書、宮内庁文書、蓬左文庫などで佐賀藩翻訳書の収集を行った。 日本で最初に反射炉を築造し鉄製大砲を鋳造した佐賀藩技術の基本になる佐賀藩翻訳書の流布、写本系統などの分析のために佐賀藩翻訳書のほとんどをデジタル化した。 3.たたら製鉄の調査 日刀保たたらが島根県仁多郡横田町で行ったたたら炉による製鉄の調査をした。砂鉄、木炭による操作の見分と村下(むらげ)からたたら炉製鉄に関する聞き取りを行った。 4.長崎県立図書館蔵の幕末科学技術資料の調査 同館蔵の資料、とりわけ青方文書、渡辺文書について主に調査した。 5.韓国での調査 アヘン戦争とその後の韓国の動向を知るために、ソウル大学歴史研究所、国史編纂所、精神文化研究所などで調査を行った。19世紀の科学技術書について資料の収集を行った。 6.シンポジウムの開催 佐賀、鹿児島、萩と連携した「リレーシンポジウム」を開催した。佐賀では平成16年9月26日に「ハイテクにっぽんの源流Part皿」として県立美術館で開催した。シンポジウム「ハイテクにっぽんの源流Part I・II」をふまえて、佐賀でのシンポジウムは「江戸のモノづくり」の研究成果を発表した。 7.研究成果の発表 これまでの研究成果を研究誌「幕末佐賀科学技術史研究」として刊行した。
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Research Products
(6 results)