2002 Fiscal Year Annual Research Report
江戸末期の盛岡藩科学・技術移転関係資料のデータベース化
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14023201
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| Research Institution | Iwate University |
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Principal Investigator |
小野寺 英輝 岩手大学, 工学部, 助教授 (50233599)
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| Keywords | 技術史 / 産業考古学 / 技術移転 / 洋学 / 盛岡藩 / 日新堂 |
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| Research Abstract |
我が国に近代技術が根付き始めた時期の地方藩校を中心とした科学技術伝習について明らかにするために、旧盛岡藩の洋学校日新堂を起点として、研究初年度である本年は、資料の所在調査を中心とし併せてデータベース作成を行った。
まず、2002年に大島家から釜石市立鉄の歴史館が寄贈を受けた、日新堂創設者の一人である大島高任関係資料の調査を行い、膨大な資料の中から特に洋式技術の伝習に関係の深いと思われる器物及び文献資料を抽出し、文献資料のマイクロフィルム撮影と器物資料の写真撮影を行った。これに、代表者がこれまでに行ってきた各資料の背景に関する調査結果を加え約150点をディジタル化しデータベース入力を行った。
次いで、盛岡市立中央公民館郷土資料室所蔵の旧南部家資料の調査を行い、旧盛岡藩側の日新堂関係資料の探索と抽出を行った。この結果に基づいて、約1500フレーム分のマイクロフィルム化を行いそのディジタル化も進行中である。また、器物資料に関しては予備調査を終え新年度早々に調査・撮影を行う予定で居る。この調査の課程では、日新堂で使用された教科書類と思量されうる和書も数種類発見された。この中でも上野彦馬訳の「舎密局必携」はかなりの美本であり、彦馬宅に寄寓していた時期のある大島と写真技術の関係を示す有力な資料となりうる発見であった。
この3月には函館の函館中部高校蔵函館文庫旧蔵本および函館市博物館の旧諸術調所関係資料のうち大島高任に関係のものの予備調査を実施し、新年度に本格調査を実施する予定である。これらの活動により、国内各所に散らばっていた大島を中心とした洋学の伝習関係資料が編年的に縦覧出来る素地が整いつつある。
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Research Products
(1 results)
