2003 Fiscal Year Annual Research Report
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14034274
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Research Institution | National Institute of Health Sciences |
Principal Investigator |
高橋 雄 国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部・第4室, 主任研究官 (60321858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相賀 裕美子 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター・発生工学研究室, 教授 (50221271)
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Keywords | マウス / 分子遺伝学 / 形態形成 / Notch / 体節形成 |
Research Abstract |
Mesp1,Mesp2は、体節形成の直前に共発現する転写因子である。Mesp1欠損マウスでは体節形成に異常はみられない。Mesp2欠損マウスでは上皮性体節が形成されないが、皮筋節は形成される。遺伝子置換によるレスキュー実験からMesp1,Mesp2は重複した機能をもつと推察されるが、Mesp1,Mesp2ダブルノックアウトマウスでは中胚葉の大部分が形成されず早期に死亡するため、体節形成における機能的重複は不明であった。今回我々は、8細胞期胚の凝集により野生型細胞とダブルノックアウト細胞またはMesp2欠損細胞のキメラ胚を作製し、体節形成における各細胞の寄与を解析した。ダブルノックアウト細胞またはMesp2欠損細胞はRosa26遺伝子座によるb-ガラクトシダーゼ活性で標識した。 野生型細胞とダブルノックアウト細胞のキメラでは正常な体節は形成されないが、皮筋節と硬節は形成されていた。未分節中胚葉では2種類の細胞がランダムに混在しているのに対して、皮筋節はほぼ完全に野生型細胞で、硬節は主にダブルノックアウト細胞で占められていた。このことから皮筋節の形成にはMesp1またはMesp2のいずれかが細胞自律的に必要であると考えられた。また野生型細胞とMesp2欠損細胞のキメラでは、野生型細胞のみからなる上皮性の不規則な小塊が形成され、Mesp2欠損細胞は上皮化した領域から排除される傾向がみられたが、部分的に上皮にも寄与していた。これらの結果からMesp1,Mesp2は体節中胚葉の上皮化に細胞自律的に関与していると考えられる。 ダブルノックアウト細胞からなる硬節では体節後半部のマーカー遺伝子Uncx4.1の発現が一様に拡がっており、脊椎骨の神経弓が癒合していた。これはMesp2欠損マウスの形質と同様であり、ダブルノックアウト細胞は硬節には分化できるが、体節前半部を形成できないと考えられる。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Takahashi Y, Inoue T, Gossler A, Saga Y.: "Feedback loops comprising Dll1, Dll3 and Mesp2, and differential involvement of Psen1 are essential for rostrocaudal patterning of somites."Development. 130. 4259-4268 (2003)