2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14035103
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
剣持 直哉 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (00133124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 茂郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30010424)
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Keywords | リボソーム / リボソーム病 / リボソームタンパク質 / 疾患原因 / RPGデータベース / snoRNA / 遺伝子解析 / ヒトゲノム |
Research Abstract |
本研究は、リボソームの異常に起因する新たな疾患群「リボソーム病」を確立し、その発症機構を分子レベルで解明することを目的とする。そのために、(1)ヒトリボソーム構成成分の遺伝子およびリボソーム合成に関わる核小体低分子RNA(snoRNA)遺伝子の系統的解析、(2)これら遺伝子の疾患における変異の解析、(3)リボソーム異常のモデル動物の作成・解析、を行う。 ・遺伝子の構造解析および完全長cDNAの解析に関しては、基礎データの解析を完了し結果を学術誌に発表した。また、snoRNA遺伝子の解析に関しては、RP遺伝子のイントロンに内在するもの54個を同定した。さらに、線虫の解析により、新たなsnoRNAの候補を18個同定した。 ・発現プロファイルの作製に関しては、iAFLP法(RT-PCR)で正常組織からのデータを主に収集した。現在、発現プロファイルをもとにしたプロモータ解析を進めている。 ・疾患の原因遺伝子としての同定に関しては、マッピング情報を用いた解析により、いくつかの疾患で原因の候補遺伝子を同定した。その中で、網膜色素変性症とNoonan症候群の家系については、変異のスクリーニングを行った(家系を持つ海外のグループに依頼)が、原因遺伝子としての同定には至らなかった。 ・モデル動物の作成に関しては、U50HG(ヒトU50 snoRNAの宿主遺伝子)のマウス相同遺伝子を同定し、この情報をもとにノックアウトマウスの作製を開始した。 ・得られたRP遺伝子およびsnoRNA遺伝子に関する情報(塩基配列、マップ等)からデータベースを構築し、Web上に公開した(RPG ; http://ribosome.miyazaki-med.ac.jp/)。今後は、生物種を増やす等によりデータをさらに充実させていく。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yoshihama, M.: "The human ribosomal protein genes : Sequencing and comparative analysis of 73 genes"Genome Res.. 12. 379-390 (2002)
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[Publications] Higa, S.: "Location of 2'-O-methyl nucleotides in 265 rRNA and methylation guide snoRNAs in Caenorhabditis elegans"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 297. 1344-1349 (2002)
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[Publications] Uechi, T.: "Functional second genes generated by retrotransposition of the X-linked ribosomal protein genes"Nucleic Acids Res.. 30. 5369-5375 (2002)
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[Publications] 剣持直哉: "リボソーム病:新たな疾患としての可能性を探る"蛋白質 核酸 酵素. 48. 508-516 (2003)
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[Publications] Endo, H.: "Methionine aminopeptidase 2 is a new target for the metastasis-associated protein, S100A4"J.Biol.Chem.. 277. 26396-26402 (2002)
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[Publications] Kanno, T.: "High expression of methionine aminopeptidase type 2 in germinal center B cells and their neoplastic counterparts"Lab.Invest.. 82. 893-901 (2002)