2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14035224
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 丹 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (40114855)
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Keywords | ナノバイオ / 分子認識 / 遺伝子 / 核酸 / 酵素 |
Research Abstract |
昨年度、人工RNA scaffoldを用いた高活性活性型RNAの構造機能相関を生化学的手法により解析した結果をもとに、このRNAの人工的分子進化を行った。さらに酵素として働くRNAと基質として働くRNAのデザインをおこない、形体を天然の酵素に近づけることができた。本年度は、リガンドーレセプター型のRNA-RNA相互作用を分子デザインに組み込む事で、酵素のturn overの効率を著しく改善できることを明らかにした。(論文準備中)。 特定の構造を持つRNAの狙った部位にのみ特異的に相互作用をするアプタマーRNAをセレクション法により獲得する新手法を研究し、実際に、この方法が特定の構造もチーフに対するアプタマーの作成に有効である事を確認できた。この方法は、さまざまなRNAの特異的な部位と相互作用するRNAを作成するための、これまでにない一般的な手法になるものと思われるため、その応用性に期待している。 昨年度、新規RNA結合タンパク質を、天然のRNP結合モチーフをもちいることにより分子デザインし,それらを機能性RNAの構成要素として取り入れRNA-タンパク質複合体(RNP)へと変換できることを報告した。このRNPの性質を、さまざまな変異体を作成して検討し、それらの性質が予測通りである事を確認した。また、RNAとタンパク質の相互作用を、実際に分子間力を測定する事により確認した。したがって、RNPは望み通りの分子デザインとその構築ができていることを確認できたことから、RNPを用いるシンセティックバイオロジー分野の研究に斬新な手法の導入が可能となった。(現在、論文作成中)。
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Research Products
(1 results)