2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14035235
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
坂本 博 神戸大学, 理学部, 教授 (00187048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 朗 東京大学, 遺伝子実験施設, 助手 (30312276)
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Keywords | RNA結合タンパク質 / HuD / キャップ構造依存的翻訳 / クロモドメインタンパク質 / MRG-1 / 遺伝子発現抑制 / 減数分裂 / RNA結合タンパク質 |
Research Abstract |
神経特異的RNA結合タンパク質HuDの翻訳促進機能について解析を進めた結果、HuDは標的mRNAを認識し、その発現を上昇させること、またmRNAのキャップ構造依存的な翻訳を活性化することを示唆する結果を得た。さらに、HuDと翻訳開始因子の1つであるeIF4E、およびpoly(A) binding protein (PABP)との相互作用について免疫沈降実験を行った結果、HuDはRNA結合状態でeIF4E、およびPABPと相互作用することが示された。これらの知見より、HuDの基本機能はpoly(A)配列に結合し、一般的な翻訳開始機構に直接作用し翻訳を促進することであるというモデルを提唱した。 線虫クロモドメインタンパク質MRG-1の機能が欠損した場合に生殖細胞が消失するが、この現象はアポトーシス型ではなくてネクローシス型の細胞死によるものであることを明らかにした。また、MRG-1が常染色体のみに局在し、性染色体の遺伝子発現抑制及び生殖細胞におけるトランス遺伝子発現抑制に関与することを明らかにした。 Mei2タンパク質に関する研究:Mei2タンパク質によって機能抑制されるRNA結合タンパク質Mmi1の解析を行った。Mmi1タンパク質が、一群の減数分裂特異的mRNAを体細胞期の細胞より除去する因子であることを明らかにした。Mmi1タンパク質によるmRNA除去機構を解明するため、Mmi1pと物理的、あるいは遺伝学的に相互作用する因子の探索を行った。その結果、複数のpolyA関連因子が得られ、mRNAの3'末端制御がMmil1pタンパク質によるmRNA除去の鍵を握ることが示唆された。
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Research Products
(5 results)