2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14036201
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 興太朗 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80142008)
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Keywords | 遺伝子 / シグナル伝達 / 植物 / 発現制御 / 発生・分化 / オーキシン |
Research Abstract |
(1)オーキシン応答性転写調節因子族(ARF)の機能を包括的に明らかにするために、特にARF7/NPH4に類似した遺伝子に焦点を当てて、T-DNA挿入株の表現型を調べた。その結果、ARF8がGH3族遺伝子を標的にして、オーキシンレベルのフィードバック調節を行っていることがわかった。すなわち、ARF遺伝子族はオーキシンの感受性ばかりでなくオーキシンレベルの調節もおこなっていることがわかった。また、ARF8はARF6や他の未同定の遺伝子と協同してシロイヌナズナの稔性を支配していることもわかり、現在その問題の遺伝子を同定する作業を行っている。 (2)NPH4が支配している下流因子を明らかにするために、nph4-103の抑制突然変異体のスクリーニングを行い、3系統の変異体を得た。その内の2系統の成長はそれぞれブラシノステロイド要求性と高感受性であったので、NPH4の信号伝達系路にはブラシノステロイド信号伝達系も関わっていることが新しく示唆された。 (3)IAA19/MSG2の上流因子を探るため、IAA19プロモーターGFPを導入した形質転換体を突然変異処理し、GFP発現が減少した突然変異体を4系統単離した。これらの系統についてマッピングを行い、原因遺伝子を同定する作業を行った。 (4)IAA19の機能を明らかにするために、IAA19と重複して働いていると考えられるよく似た遺伝子、IAA5、IAA6との多重突然変異体を作って、その性質を調べる作業をおこなった。 (5)弱いオーキシン非感受性突然変異体の原因遺伝子がAXR6の新規対立遺伝子であることを明らかにした。既報のaxr6対立遺伝子は優性であるが本対立遺伝子は劣性で、この対立遺伝子の研究はAXR6の機能を明らかにするのに有効と考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Fujibe, T., Saji, H., Arakawa, K., Yabe, N., Takeuchi, Y, Yamamoto, K.T.: "A methyl viologen-resistant mutant of Arabidopsis, which is allelic to ozone-sensitive rcd1, is tolerant to supplemental ultraviolet-B irradiation."Plant Physiology. 134. 275-285 (2004)
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[Publications] Tatematsu, K., Kumagai, S., Muto H., Sato, A., Watahiki, M.K., Harper, R.M., Liscum, B., Yamamoto, K.T.: "MASSUGU2 encodes Aux/IAA19, an auxin-regulated protein that functions together with the transcriptional activator NPH4/ARF7 to regulate differential growth responses of hypocotyl and formation of lateral roots in Arabidopsis."Plant Cell. 16. 379-393 (2004)
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[Publications] Imai, A., Akiyama, T., Kato, T., Sato, S., Tabata, S., Yamamoto, K.T., Takahashi, T.: "Spermine is not essential for survival of Arabidopsis."FEBS Letters. 556. 148-152 (2004)