2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14036206
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長戸 康郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10143413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 信 名古屋大学, 生物機能開発利用センター, 教授 (00270992)
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Keywords | イネ / 胚発生 / 領域化 / 茎頂分裂組織 / 突然変異 / パターン形成 / 葉原基 |
Research Abstract |
・初期胚における軸形成と領域分化 胚器官数が増加するare変異体の中のare2を調べた。are2の完成胚で最も特徴的なことは、幼根が胚の基部だけでなく、頂部にも複数分化する場合が頻繁に観察されたことである。この場合、シュートは腹側に分化する場合もあったが、背側に分化する場合もあった。またシュートの欠失もしばしば見られた。このように、are2の胚では、多様な変異が見られ、頂部一基部軸および背腹軸の極性が異常になったものと考えられる。SAMのマーカーであるOSH1および胚盤のマーカーであるRAmy1Aの発現を調べたところ、器官分化の多様性に対応して、OSH1やRAmy1Aの発現にも多様なパターンが見られ、are2における軸の異常(軸の極性異常や軸の位置異常)を示していると考えられる。現在ファインマッピングを進めており、近々原因遺伝子を特定できると思われる。 ・茎頂分裂組織の分化・維持と葉原基分化 SAMを欠失するshl1,shl2,shl3変異体、それらの弱い表現型を示すsho1変異体の原因遺伝子をポジショナルクローニング法により単離したところ、興味深いことにいずれもRNAiに関係する遺伝子であった。イネではSAMの分化、維持にRNAiの機構が使われていると考えられる。現在発現解析、標的遺伝子の探索、過剰発現体の作成などを行っている。葉原基分化の時間的制御である葉間期の変異体pla1,plas2の解析を行った結果、葉の成熟速度が葉間期と密接に関係していることが明らかになった。ポジショナルクローニング法によりpla2の原因遺伝子を単離したところ、トウモロコシのTERMINAL EAR1のオーソログで、RNA-binding proteinをコードしていた。現在相補性検定、発現解析を行っている。
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Research Products
(5 results)