2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14037230
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永田 和宏 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50127114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細川 暢子 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (00263153)
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Keywords | 分子シャペロン / 品質管理 / 小胞体関連分野 / EDEM |
Research Abstract |
小胞体関連分解(ERAD)および小胞体におけるproductive foldingがテーマである。ERADに関しては、Man8レクチン様因子EDEMを発見し、その役割に関する研究を行っている。EDEMはミスフォールドしたタンパク質のERADを促進するが、正しくフォールドしたタンパク質には相互作用せず、また分解にも、分泌にも影響を与えないことを明らかにした。すなわちEDEMは正しくフォールドしたものとミスフォールドしたものとを見分けて、分解にまわすか、正しい分泌経路にまわすかを決定する因子である可能性がある。またEDEMがミスフォールドした基質(α1-antitrypsin null HongKong, NHK)のジスルフィド結合による2量体形成を抑えることも明らかにし、EDEMが分子シャペロン様の機能を持つことを発見した。 さらにEDEMのホモローグを2種類見つけ機能解析を進めている。1つは小胞体内可溶性のホモローグsolEDEMであり、いま1つは小胞体膜タンパク質と考えられるEDEM3である。現在までのところ、solEDEMはEDEMと同様の機能をもち、しかし、その組織分布がEDEMとは大きく異なっていることを明らかにしている。 Productive foldingのモデルとして、HSP47によるコラーゲンのフォールディングについて解析を進めている。HSP47をノックアウトすると少なくともI型およびIV型コラーゲンの3本鎖形成に異常が起こり、コラーゲン繊維および基底膜形成に障害が起こることを明らかにした。HSP47を欠損しても、他の基底膜成分は集合しているので、HSP47欠損によってIV型コラーゲンが基底膜に正しくincorporateされず、基底膜様構造の強度が不足することによって、胎生11日目前後の激しい形態形成時に耐えられず、基底膜の断裂を伴って、マウスは死に至るものと思われる。
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Research Products
(7 results)