2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14037231
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 維昭 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (90027334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 芳展 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (10192460)
森 博幸 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (10243271)
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Keywords | 蛋白質膜透過 / トンスロコン / SecY / SecA / 膜蛋白質 / プロテアーゼ / ストレスレスポンス / ジスルフィド結合 |
Research Abstract |
1.SecYEG複合体とSecAの分子構築と機能。蛋白質膜透過チャネル(トランスロコン)の中心的成分であるSecYの膜貫通領域(TM)の役割に関して、TM3とTM4の重要性を示した。分泌蛋白質DsbAは他の分泌蛋白質と異なり、シグナル認識粒子(SRP)によってトランスロコンにターゲットされること、SecYの機能依存性も他の分泌蛋白質とは異なることから、SecYトランスロコンは基質の導入路によってことなる経路を提供していることを示唆した。高度好熱菌のSecYE複合体の結晶化条件の検討を進めた。SecMの持っarrest sequence(翻訳停止配列)による翻訳の一時停止が、下流のsecA遺伝子の通常の十分な発現と、膜透過阻害に対応するためのSecAの発現上昇制御の両者に必要であることを示した。 2.膜タンパク質の品質管理・分解制御機構。膜プロテアーゼFtsHがHflKCと細胞内で巨大な複合体(ホロ酵素)を作っていることを示した。また、同じく膜プロテアーゼであるRseP(YaeL)がアンチシグマE因子である膜タンパク質RseAのDegSに引き続く2段階目の切断を司り、表層ストレス応答を可能にするが、そのプロテアーゼ活性を生化学的に示し、RseA以外のTM配列を切断しうること、効率の良い切断にはTM配列中のhelix-braking残基が重要であることをin vivo、in vitroの解析から示した。 3.Dsbシステムの解析。ジスルフィド結合導入経路においてDsbBに結合して酸化力の源として機能しているユビキノン、メナキノンが、DsbA再酸化反応中にそれぞれ特徴的な可視吸収を示す電子状態に遷移することを見出し、その反応機構を詳細に解析した。
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Research Products
(7 results)