2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14037231
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 維昭 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (90027334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 芳展 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (10192460)
森 博幸 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (10243271)
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Keywords | 蛋白質膜透過 / トランスロコン / SecY / SecA / 膜蛋白質 / プロテアーゼ / ストレスレスポンス / ジスルフィド結合 |
Research Abstract |
1.高度好熱菌SecAの立体構造を決定し、新たな2量体構造を明らかにした。SecAに存在する長いαらせんがATPase機能を機械的な動きに転換する役割をもつとの膜透過駆動分子機構を提唱し、SecAが二つの異なる様式でSecYEGに結合することを示した。分泌蛋白質DsbAはシグナル認識粒子によってトランスロコンにターゲットされ、そのSecY機能依存性が他の分泌蛋白質とは異なることを示した。SecYのある種の変異は細胞表層ストレス応答を誘導し、膜タンパク質の正しい構造形成を損うことから、SecYは腹タンパク質の膜挿入以降の構造形成過程においても機能することを示した。高度好熱菌のSecDF蛋白質の結晶化とX線回折データセットを取得し予備的電子密度マップを得た。SecMにおける翻訳アレストの起こる過程を明らかにした。 2.膜プロテアーゼHtpXを精製し、膜タンパク質の細胞質領域を切断することを明らかにした。同じくGlpGを精製し、切断基質となるモデル膜タンパク質の膜貫通部位とペリプラズム領域の境界付近を切断することを見いだした。同じくRsePの活性部位近傍にCys残基を導入しそれらの膜不透過性修飾試薬に対する反応性から、RsePの活性部位は膜内或いは膜表面付近でのタンパク質折り畳み構造の内部に存在することを示唆した。 3.DsbBのシステイン残基の一つCys^<44>がキノンと電荷移動錯体、次いで付加生成物を過渡的に形成することによって、DsbB分子内にジスルフィド結合が形成されることを、実験と理論を統合して示した。
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Research Products
(6 results)