2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14037231
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 維昭 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (90027334)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 芳展 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (10192460)
森 博幸 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (10243271)
|
Keywords | 蛋白質膜透過 / トランスロコン / SecY / SecA / 膜蛋白質 / プロテアーゼ / ストレスレスポンス / ジスルフィド結合 |
Research Abstract |
1.高度好熱菌SecAの立体構造を決定し、新たな2量体構造を明らかにし、SecAは複数の2量体構造を取り得るが、機能するためには2量体の大幅な解離が必要であることを示した。SecAの長いαらせんがATPase機能の機械的な動への転換を媒介する役割をもつとの膜透過駆動分子機構を提唱した。SecAが二つの異なる様式でSecYEGに結合することを示し、そのうちの一つにおいて膜透過に伴ってSecAがSecYのC末端領域へ近接することを示した。 2.DsbAはシグナル認識粒子によってトランスロコンにターゲットされ、SecY機能依存性が他の分泌蛋白質とは異なることを示した。細胞表層ストレス応答を誘導し、膜タンパク質の正しい構造形成を損うSecY変異を同定し、SecYは膜タンパク質:の構造形成過程において重要な役割を有することを示した。高度好熱菌SecDF蛋白質の結晶化に成功した。 3.SecMにおける翻訳アレストの起こる過程を明らかにし、リボソームAサイトにおいてフリーのprolyl-tRNAが翻訳伸長アレストに寄与することを発見した。 4.膜プロテアーゼHtpXが膜タンパク質の細胞質領域を切断することを明らかにした。同じくGlpGが切断基質となるモデル膜タンパク質の膜貫通部位とペリプラズム領域の境界付近を切断することを見いだした。RsePの活性部位は膜内或いは膜表面付近でのタンパク質折り畳み構造の内部に存在すること,GlpGの活性部位はペリプラズムに連結した親水性部位にあることを示唆した。 5.DsbBのCys44がキノンと電荷移動錯体、次いで付加生成物を過渡的に形成することにより、DsbB分子内にジスルフィド結合が創生されることを示した。DsbB-DsbA複合体の結晶構造解析により、ジスルフィド創生の構造基盤とDsbBシステインの再配置機構によるDsbA酸化の機構を解明した。
|
Research Products
(6 results)
-
-
-
[Journal Article] Crystal structure of the DsbB-DsbA complex reveals a mechanism of disulfide bond generation2006
Author(s)
Inaba, K., Murakami, S., Suzuki, M., Nakagawa, A., Yamashita, E., Okada, K., Ito, K
-
Journal Title
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
Peer Reviewed
-
-
-