2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14044070
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
武田 敬 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30135032)
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Keywords | 八員複素環 / 環形成反応 / Cope転位 / Brook転位 / アシルシラン |
Research Abstract |
最近われわれは,Brook転位を鍵とする連続的炭素-炭素結合形成反応を駆使した[3+4]アニュレーション法を八員環形成反応に拡張することに成功した.本反応は,環状エノンのエノレートを三炭素源として用いることによって生成するビシクロ[3.3.2]デセノン誘導体の架橋鎖を酸化的に開裂することにより,一挙に多官能性八員環を立体選択的に構築できる点に特徴がある.本反応を複数のヘテロ原子を含む多環縮合構造の構築に拡張することを最終的な目的として,今回,α,β-不飽和アシルシランを三炭素源,そして環内に酸素原子を持つα,β-不飽和オキサシクロアルケノンのエノレートを四炭素単位とする[3+4]アニュレーションによる八員ヘテロ環の合成を検討した. 6-オキサ-2-シクロヘプテノン(1)の合成は,1-ブテン-3-オールを出発原料とし,1-クロロ-3-ホスホラニリデンアセトンとの反応によるエーテルの生成,ホルムアルデヒドとのWittig反応による増炭を経て導いた末端ジエン誘導体の閉環メタセシスを利用して行った.1のリチウムエノレートとβ-置換アグリロイルシランを反応させたところ,好収率でオキサビシクロ[3.3.2]デセノン誘導体が得られた.架橋鎖の切断はナトリウムエノレートに変換後,Davis試薬で酸化してα-水酸化体とした後,四酢酸鉛による酸化的開裂により行い,多官能性含酸素八員環を得ることに成功した.
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