2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14045202
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大砂 哲 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (60271962)
|
Keywords | 電子線結晶学 / ゼオライト / シリカメソ多孔体 / BEC / MCM-48 |
Research Abstract |
最近、ゼオライト(ミクロ多孔体)やシリカメソ多孔体はそれ自身に関する興味に加え、其の多孔体空間に新奇な物質を作る鋳型として注目を集めている。著者は共同研究者の協力の下、電子線結晶学的手法を用いて、これらの原子スケールでの構造評価・決定を行っている。本年度は以下の結果を得た。 [ミクロ多孔体] (i)新型ゼオライトの構造を解く手法を開発し、其れを利用してBECの構造解析を行った。さらに、BECの表面構造の安定性について、電子顕微鏡観察結果と表面エネルギー計算結果を用いて議論した。 (ii)AFI型シリカSSZ-24について、電子顕微鏡観察結果からその非整合構造を明らかにし、rigid-unit-modelによるエネルギー計算によりその起源に関する議論を展開した。 [メソ多孔体] (i)シリカメソ多孔体MCM-48と、その空間にカーボン・ネットワークを作ったMCM-1,MCM-4について構造解析を行った。 (ii)各種シリカメソ多孔体の空隙に白金ナノネットワークを作りその構造を評価した。 (iii)世界で始めて合成された、シリカー有機基が規則的に配列した壁を有するメソ多孔体について、その壁の規則性を証明した。 [電子線回折による構造解析の新手法] 現在、ミクロスケール、メソスケール、マクロスケールと異なる長さスケールの規則性を有する構造体に適用可能な構造解析手法はない。今回、それらを含めた新たな解析手法を提案し、計算機実験でこの手法が有効であることを示した。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] M.Kaneda: "Structural Study of Mesoporous MCM-48 and Carbon Networks Synthesized in the Spaces of MCM-48 by Electron Crystallography"J.Phys.Chem.B. 106. 2552-2558 (2002)
-
[Publications] B.Slater: "Surface Structure and Crystal Growth in Zeolite Beta C"Angew, Chem.Int.Ed.. 41. 1235-1237 (2002)
-
[Publications] O.Terasaki: "EM study of novel Pt-nanowires synthesized in the spaces of silica mesoporous materials"Microsc.Microanal.. 8. 35-39 (2002)
-
[Publications] S.Inagaki: "An ordered mesoporous organic-silica hybrid material with a crystal-like wall structure"Nature. 416. 304-307 (2002)
-
[Publications] Z.Liu: "Incommensurate modulation in the microporous silica SSZ-24"Chemistry European Journal. 8. 4549-4556 (2002)