2003 Fiscal Year Annual Research Report
光崩壊性分子を含んだブロックコポリマーによる新規相分離構造の創製とそのリサイクル
Project/Area Number |
14045245
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹中 幹人 京都大学, 工学研究科, 助手 (30222102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 智 日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, 副主任研究員
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Keywords | 流動誘起相分離現象 / ブロックコポリマー / ガラス転移 / ミクロ相分離 / AFM / ラメラ構造 |
Research Abstract |
「光崩壊性分子を含んだブロックコポリマーによる新規相分離構造の創製とそのリサイクル」のテーマのもとに、一つには絡み合いが無く両成分間でガラス転移温度の大きく異なる低分子量混合系を用いて、各成分の摩擦係数の違いから生じる動的非対称性を持つ混合系において流動誘起相分離現象が起こることを明らかにした。絡み合いの無い低分子量ポリスチレン(PS,Mn=1670,ガラス転移温度63℃)/ポリブタジエン(PB,Mn=780,ガラス転移温度-100℃)混合系(混合比:PS/PB=80wt%/20wt%)を用いた。この混合系の曇点は293.2Kである。実験は室温(294.2K)でサンプルを2枚のスライドグラスに挟み手でせん断を加えて直ちに2次元光散乱パターンの観察を行った。せん断を加えることにより、透明なサンプルは白濁し、せん断によって相分離が誘起されていることが分かった。また散乱パターンは、流動誘起相分離で見られるバタフライパターンをしており、系に流動誘起相分離現象が起こっていることが確認された。 また、光崩壊性分子を含んだブロックコポリマーによる新規相分離構造の創製という点においては、Indium Tin Oxide上にスピンキャストすることにより得られたpolystyrene(PS)-b-poly(methyl methacrylate)(PMMA)(以下SMMA)系の直立したラメラに紫外線(UV)照射と酢酸(GAC)浸漬を行う事によりPMMAが選択的に分解除去し、その構造をAFMにより観察を行った。その結果、上記の方法によって表面のPMMA相が除去され、ラメラ構造に沿った溝を形成させることに成功した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Mikihito Takenaka: "Viscoelatic effects in dynamics of concentration fluctuations in dynamically asymmetric polymer blends"J.Appl.Cryst.. 36. 642-645 (2003)
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[Publications] Mikihito Takenaka: "Pressure dependence of thermal fluctuation effects on the order- disorder transition of diblock copolymer solutions"J.Appl.Cryst. 36. 656-659 (2003)
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[Publications] Mikihito Takenaka: "Self-assembly and morphology of gel networks in 1,3:2,4-bis-O-(p-methylbenzylidene)-D-sorbitol/n-dibutylphthalate"J.Colloid.Int.Sci.. 262. 456-465 (2003)