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2002 Fiscal Year Annual Research Report

プロトン-電子連動型金属錯体をモジュールとする機能性ポリマーの開発

Research Project

Project/Area Number 14045260
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

安里 英治  琉球大学, 理学部, 助教授 (10222580)

Keywordsパラジウム三核錯体 / テトラヒドロキソベンゾキノン / ロジゾン酸 / 水素結合 / プロトン移動 / 電子移動
Research Abstract

キノン誘導体が生体系に広く存在するレドックス活性ユニットであり、電子輸送、電荷輸送、プロトン輸送といった重要な生体反応に関わっている事に着目し、本年度は、キノンを架橋・連結基とする多核金属コアの合成とそのユニット集積化の方策について検討した。
あらかじめ合成した[Pd(TMen)(NO_3)_2]の水溶液にテトラヒドロキソベンゾキノン(H_4thbq)を加え、pH12に調整した後NaClO_4を加えることで赤色柱状結晶のPd三核錯体[Pd_3(TMen)_3(thbq)](ClO_4)_2(1)を得た(ここでTMenはテトラメチルエチレンジアミン)。X線結晶構造解析より、3個のパラジウムは全てPd(II)であり、そのうち2つがbis-bidentate架橋様式で連結され、3つ目のPd(II)はキノン上の2つのオレフィン部位でη^2,η^2型のキレート配位を形成していることが分かった。この錯体はH_4thbqが配位子として機能した最初の例であるばかりでなく、キノン誘導体がウェルナー型の配位様式をとりつつ、オレフェイン部位が有機金属的な炭素-金属結合を形成しているという点から極めてユニークな例である。しかしながら、H_4thbqの4つのヒドロキシル基が全て脱プロトン化しているため、この錯体はプロトンドナーとしては機能しない。一方、同様なロジゾン酸(H_2Rod)との反応からも結晶性の錯体を得たが、再結晶を繰り返すうちに錯体1に変化する事が確認された。これは架橋Rod^<2->ユニットが2電子還元を受けた事を意味するものである。現在、不安定中間体と還元プロセスの詳細について検討中である。

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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