2003 Fiscal Year Annual Research Report
Bメソン事象完全再構成法の研究と新物理探索への適用
Project/Area Number |
14046219
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Research Institution | Yokkaichi University |
Principal Investigator |
鈴木 史郎 四日市大学, 総合政策学部, 教授 (50089851)
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Keywords | 素粒子実験 / 素粒子論 / Bファクトリー / CP非保存 / 小林・益川行列 |
Research Abstract |
B物理で重要な過程の多くは、終状態にニュートリノを含むため測定に不定性が残る困難があった。この研究は、電子・陽電子消滅によって対生成したBメソンの運動学を完全に再構成することで、もう一方のBメソンの運動学を定め、不定性のない測定を行えるBサンプルを解析に提供することが目的である。 今年度は、B崩壊分岐比基礎データ収集を、D^<**>チャーモニウム、DのCP固有状態を含む崩壊過程まで拡張し、実際の解析に供するBメソン事象完全再構成を、3つのカテゴリーに対して追及した。 (1)主たるハドロン崩壊過程:B→D(^*)(π,ρ,a_1)について、D^<*0>→Dγ崩壊を追加し、再構成するD崩壊4体モードまで拡張した。これに(2)B→D(^*)Ds(^*)崩壊モード、(3)B→(J/Ψ,Ψ(2S),χc1)+K(^*)崩壊モードを追加した。 現有データ(140fb^<-1>)からカテゴリー(1)では206K個のB^±、128K個のB^0(検出効率それぞれ0.28%,0.17%,純度62%,56%)、(2)は9K個のB^±、5K個のB^0、(純度60%),(3)は9K個のB^±、7K個のB^0、(純度95%)を得た。B全体では224K個のB^±、140K個のB^0の完全再構成B事象を得た。再構成効率は全体で0.23%である。なお、厳しい検出条件のもと、B^±,B^0収量を約半分に絞れば80%の高純度が得られることが確認されている。 これら再構成事象収集の流れ、検出条件/純度の評価とモニター法を確立し、関連ライブラリの整備を進め、完全再構成B事象サンプルの物理解析への適用を可能とした。 このサンプルを用い、セミレプトニック崩壊抱合過程の解析(V_<ub>測定)、DX包含過程の解析などが進行している。Bのτv崩壊などはさらに高統計を要するが、KEKBの強度増強計画の進行やSuperKEKBによって現実となる見通しである。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Abe, S.Suzuki et al.(Belle collaboration): "Measurement of branching fractions and charge asymmetries for two-body B meson decays with charmonium"Phys.Rev.. D67. 032003 (2003)
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[Publications] S.Swain, T.Browder, S.Suzuki et al.(Belle Collaboration): "Measurement of branching fraction ratios and CP asymmetries in B^+→D_<CP>K^<+->"Phys.Rev.. D68. 051101 (2003)
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[Publications] K.Abe, S.Suzuki et al.(Belle Collaboration): "Study of B^-→D^<**0>π^-(D^<**0>→D^<(*)+>π^-) decays"Belle preprint (hep-ex/0307021). 9. (2003)
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[Publications] K.Abe, T.Okabe, S.Suzuki et al.(Belle Collaboration): "Lepton inclusive B decays with full reconstruction tag(仮題)"(発表予定).