2002 Fiscal Year Annual Research Report
ハドロン加速器ビーム増強のための誘導加速装置の開発
Project/Area Number |
14046221
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
高山 健 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (20163321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
作田 誠 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (40178596)
和気 正芳 高エネルギー加速器研究機構, 低温工学センター, 助教授 (90100916)
中村 英滋 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助手 (70311131)
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Keywords | 誘導加速 / シンクロトロン / パルスモジュレーター / RPIA2002 |
Research Abstract |
誘導加速装置の開発 今年度は出力2.5kV、繰り返し1MHz動作可能な誘導加速空洞とそれを駆動するパルスモジュレーターの開発を目標とした。誘導加速空洞はこれまでのR&Dで得られた熱設計、電気設計の為のデータベースを参考に、超微細結晶合金を挿加し、加速ギャップ、高圧導入部、冷却ポート、ビーム用真空容器を持った実機に極めて近い物を製作した。製作された空洞の高圧導入部にパルス信号を印加し透過波、反射波を測定する事によって、この空洞の抵抗成分、容量成分、インダクタンス成分の周数応答についてのデーターベースを作った。特に、内部構造体である磁性体デイスクや冷却用銅板の数をパラメーターに実機最終仕様を決める上で必要なデータ収集を行った。一方、パルスモジュレーターはスイッチング素子としてMOSFETを使用した、フルブリッジ回路方式を採用した。当初、回路自身が持つ大きなインダクタンスの為、期待する矩形波に大きな振動が有ったが、回路構成をトポロジカルに大きく変形し、可能な限り浮遊のインダクタンスを減らす改造を行った。450オームの模擬負荷で、出力1.5kV、繰り返し1MHzの連続運転を達成した。又、出力2.2kV、1MHzバーストモード運転でも安定な矩形主力波形を得た。しかし、当初の予測より、MOSFET素子本体並びに、回路中の各種抵抗での発熱が多く、現在の充電器の能力では出力2.5kV、連続1MHz運転が困難である事が分かった。今後、素子の冷却能力を上げ、充電器のパワーを増大しなくてはならない事が分かった。 誘導加速シンクロトロン実証試験に向けての準備研究 KEK12GeV-PSでの実証試験の第一段階では、既存RFで閉じこめた陽子バンチを誘導加速する事が計画されているが、誘導加速の性質上、誘導加速電圧のドループは不可避である。このドループの影響が加速及びRFによるバンチ綴じ込めにどの程度影響が出るか、ドループの絶対量が何処まで許されるかを理論的に解明した。 誘導加速の応用に関する後半な議論 2002年10/28-30にRecent Progress in Induction Accelerators(RPIA2002)云う表題で国際ワークショップを開催し、内外から約60名の研究者が参加し、誘導加速を支える基盤技術、誘導加速の後半な応用、そこでの加速物理上の問題点等について議論を行った。発表された論文、会議内容は各種メデイアで公表された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Takayama, J.Kishiro, M.Sakuda, Y.Shimosaki, M.Wake: "Superbunch Hadron Colliders"Physical Review Letters. 88・14. 144901-144804 (2002)
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[Publications] K.Takayama, J.Kishiro, K.Koseki, E.Nakamura, M.Sakuda, Y.Shimosaki, K.Torikai, T.Toyama, M.Wake: "SUPERBUNCH ACCELERATION AND ITS APPLICATION"Proceedings of 2002 European Particle Accelerator Conference. 998-1000 (2002)
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[Publications] Kunio Koseki, Ken Takayama: "High Repetition Rate Pulse Generator for Induction Synchrotron"Proceedings of Recent Progress in Induction Accelerators. (2003)
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[Publications] Ken Takayama: "Super-bunch hadron Colliders"Proceedings of Recent Progress in Induction Accelerators. (2003)
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[Publications] Takeshi Toyama, Ken Takayama: "Collective Instability of a Super-bunch"Proceedings of Recent Progress in Induction Accelerators. (2003)
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[Publications] Makoto Sakuda: "Present and future neutrino oscillation experiments"Proceedings of Recent Progress in Induction Accelerators. (2003)