2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14047201
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
神田 展行 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50251484)
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Keywords | 重力波 / レーザー干渉計 / データ解析 / 相関解析 / Matched Filter |
Research Abstract |
まず、主にいままでTAMAでは手つかずであったブラックホールのリングダウン重力波イベントの探索を中心に研究を開始した。これらの環境として、計算用のPC(Linux)クラスターマシンを導入した。1CPUあたりの性能は600〜800Mflopsであるが、今回MPI並列計算を探索に導入したことにより、効率的に16倍の性能で予想波形とデータの相関計算をおこなえるようになった。またイベント探索と平行して、探索用のソフトウエアを整備し、汎用性をもたせて、他の波形の探索に応用できるような形式で開発した。 つぎに相関解析については、我々の実験であるTAMAと競合する感度に達して運転を開始した米国のLIGO実験との間で、相関運転・解析を計画し、LIGOグループとのあいだに協定(Memorandom of Understanding)を結んだ。これに従って、相関イベントを探索する共同ワーキンググループができ、本計画研究においては、合成した感度、重力波源の方向決定についての角度分解能についての予想計算をおこなった。全天平均で合成感度は0.77(1台の場合は平均で0.44)、角度分解能は2度程度との結果であった。実際にイベント探索を行う実データは2002年度末の観測のものになる。相関を探す内容は、連星合体からのチャープ重力波イベント、バースト重力波イベントがあげられ、本研究の成果次第ではブラックホールリングダウン重力波イベントを加える。
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Research Products
(1 results)