2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14047217
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
春山 富義 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (90181031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新冨 孝和 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 名誉教授 (10016082)
木村 誠宏 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 助手 (10249899)
佐藤 伸明 大学共同利用機関法人, 高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所, 助手 (10202095)
東 保男 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 機械工学センター, 助教授 (70208742)
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Keywords | 重力波検出 / パルス管冷凍機 / ナノレベル低振動 / 低温懸架系 / レーザー干渉計 / 低剛性高熱伝導熱リンク |
Research Abstract |
レーザー干渉計の高感度化において、鏡や懸架系を低温に冷却することが本質的である。この低温懸架系の開発に必要な要素技術の開発評価を行った。また、レーザー干渉計を構成する光学素子用真空タンクを神岡研究施設に設置した。低振動パルス管冷凍機は、低温懸架系にとって最も重要な要素である。これまでに低温鏡冷却に必要な低振動を達成したパルス管冷凍機を開発している。この冷凍機システムを、低温鏡が入る3基のクライオスタットに実装し、実機条件での冷凍能力の評価を行った。低温懸架系がリンクされる最内層シールド温度が設計通りの低温に冷却されることを確認した。その後、これらのクライオスタットを神岡研究施設の100m低温レーザー干渉計の所定の場所に設置、実機条件での振動評価を行ったこの結果、冷凍機を運転した状態でも振動のレベルが神岡の地面振動とほぼ同レベルであることが確認された。 このことにより、低振動パルス管冷凍機の低温端と被冷却体とを結ぶ高伝熱性能と防振性能を兼ね備えた熱リンク機構として、開発した高純度アルミ撚り線が当初の性能を持つと評価された。 また輻射熱および残留気体による鏡面への影響を評価するため、長さ5mの80K輻射シールドに80K低振動小型パルス管冷凍機を取り付けてあるがこの冷却試験運転を行い、長尺金属パイプ上の温度分布、冷却速度等冷却特性の評価を行った。80K単段小型冷凍機の冷凍能力は十分であることが確認された。
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Research Products
(6 results)