2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14048207
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
外岡 豊 埼玉大学, 経済学部, 教授 (00282418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 恭子 埼玉大学, 経済学部, 助教授 (70272276)
東野 晴行 独立行政法人産業技術総合研究所, 化学物質リスク管理研究センター, 研究員 (40357835)
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Keywords | 大気汚染防止・浄化 / 地球温暖化ガス排出削減 / 再生可能エネルギー / 環境政策 / 解析・評価 / 省エネルギー / 人間生活環境 / モデル化 |
Research Abstract |
アジアの大陸規模大気汚染物理化学シミュレーションモデルに入力する各種大気汚染物質の排出量を推計した。なかでもBC(未燃炭素小粒子)、OC(有機炭素小粒子)は大気汚染と温室効果に深く関わった重要なエアロゾルであり、とくに中国における排出寄与が大きく日本上空の大気への影響が大きいので重点的に詳細な推計を行った。なかでも住宅での厨房、暖房用エネルギー消費に伴うBC,OC発生量が大きく、燃料としては農村部での農業廃棄物、薪、柴のバイオマス燃料と都市部でも消費が多い石炭の消費からの排出が突出して大きい。ところがその正確な推計は(1)燃料消費量の統計の信頼性に疑問がある、(2)排出係数の実測研究蓄積が乏しい、(3)排出係数適用の基礎となる燃焼実態についての情報(石炭の種類・炉の形式等)が得られない、等の理由からきわめて困難であった。今年度の研究では、新しいエネルギー統計を用いて現況年次を最新年に更新するとともに、それらの不確定要素を再検討するため、中国各地の大学との共同研究、北京などでの関係機関ヒアリングと西安周辺での実態調査と現地見学により、また欧米の関連研究者の協力を得て最新の関係研究情報の収集を行い、ようやくある程度信頼できる現況排出量推計結果が得られた。あわせてPM、NOx、SO2、NMVOC等の現況排出量推計を行った。 また昨年度来行ってきた2025年将来排出量予測について中国とくに住宅からの排出量予測を行うためエネルギー消費量のシナリオ分析による将来予測を行った。また中国以外のアジア全域での将来予測について国別推計を行う手法の開発を試行した。将来予測については確定的な結果を出すに至っておらず、2005年年度研究作業で予測結果を確定する。
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Research Products
(12 results)