2005 Fiscal Year Annual Research Report
変質を伴うエアロゾルの長距離輸送と乾性・湿性沈着量評価
Project/Area Number |
14048217
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鵜野 伊津志 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70142099)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅田 誠治 国立環境研究所, 大気圏環境研究領域, 主任研究員 (40260187)
|
Keywords | 東アジア / 酸性雨 / 越境大気汚染 / モデル / 沈着量 |
Research Abstract |
本研究では、黄砂、スス等の従来十分に加味されていなかったエアロゾルの導入とモデルの検証を行うとともに、東アジア域の二次生成のガス・エアロゾルを対流圏化学物質輸送モデルCMAQの長期シミュレーションにより解析し、エアロゾルの長距離輸送と乾性・湿性沈着量の実態の解明を行った。数値モデルとしては、我々のグループが以前から開発・応用している対流圏物質輸送モデルを用いて、東アジア域のエアロゾルの動態のモデル解析を進めた。具体的なモデル解析は次の3つを対象に行った。1)RAMS/CFORSによるACE-Asia期間の黒色炭素(Black Carbon)のモデル解析と観測データ解析、2)RAMS/CFORSダストモデルを用いたアジア域の黄砂の年々変動の解析、3)統合化化学天気予報解析システムRAMS/CFORS/CMAQを用いた東アジアスケールの大規模なオゾン気塊の輸送解析ある。 アジア域を対象とした2つの物質輸送モデルRAMS/CFORSとRAMS/CMAQの結果を示した。CFORSは、2001年春季のACE-Asia期間を中心にモデル計算結果をVMAP観測結果と比較し、時間空間変化を再現することを確認した。 一方、CFORSではシミュレート出来ない光化学二次生成物をシミュレート可能なCMAQの最新バージョンを用いて数年スケールの長期シミュレーションを行った。2001年のACE-Asia観測時の適用結果を中心に解析した結果は鵜野ら(2005)に発表した。また、O_3の年々変動を含む解析結果は既にTanimoto et al.(2005)やYamaji et al.(2006)に発表し、CMAQモデルシステムが日本域を含む広範囲の領域で観測されたO_3の濃度変動を再現することが明瞭に示された。
|
Research Products
(3 results)