2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14050001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
喜多村 昇 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50134838)
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Keywords | 油 / 水界面 / 固 / 液界面 / マイクロチップ / 触媒 / 光化学反応 / マイクロリアクター / 微粒子 / 光ダイナミクス |
Research Abstract |
フェロセニル基を有するアルカンチオール自己組織化単分子膜による固/液界面制御とマイクロチャンネル中の流体制御:金電極上に作製したフェロセニル基(FeCp)を有するアルカンチオール自己組織化単分子膜(SAM)により固体(金電極)/水滴間の接触角を可逆的に制御することに成功した。すなわち、SAM中のFeCp基を電気化学的に酸化することにより、漏れ性が向上するために水滴の接触角は低下(〜40°)するが、還元状態では水との親和性が低いために接触角は大きい(〜72°)。これを用い、電極/水滴間の接触角を40回以上、接触角を保ったまま可逆制御することができた。さらに、この系をマイクロチャンネル中の流体制御に応用した。Y字型チャンネルの底面にFeCp-SAM/金電極を作製し、Y字型の片方の電極電圧をFeCpの還元電位に、他方を酸化電位に保持してチャンネル中に水溶液を送液する。水溶液は漏れ性が高くなる(接触角が低くなる)FeCpの酸化電位に設定した流路に流れるが、還元電位に設定した流路には流れないことを確認した。また、両電極の設定電位を逆にすると、水溶液は逆に流れることも確認した。このように、マイクロチャンネル中に導入したFeCp-SAM金電極により、溶液の流れを電気化学的に制御可能であることを初めて実験的に示すことができた。また、この系における流体制御の流速依存性やチャンネルサイズ依存症などを系統的に調べることにより、流体制御を律する因子を解明した。
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Research Products
(7 results)