2006 Fiscal Year Annual Research Report
LB法を利用した無機有機ハイブリッド膜の製作と光エネルギー変換機能の開発
Project/Area Number |
14050027
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
山岸 晧彦 お茶の水女子大学, 理学部, 客員教授 (70001865)
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Keywords | 光機能界面 / キラル錯体 / コレステリック相 / 粘土鉱物 / LB膜 |
Research Abstract |
(1)粘土修飾電極の基本特性の解明とイオンセンシングの開発:(i)伝導性の粘土としてCo(II)イオンを八面体層に含むスメクタイト粘土を合成・同定した。(ii)この粘土鉱物を剥離しLB法によって粘土修飾電極を作製した。(iii)粘土粒子の密度が異なる粘土修飾電極を製造し、その電気化学特性を調べた。その結果、粘土薄膜を通した電子移動は、膜界面における電子の化学ポテンシャルが高い条件下では可能となることがわかった。さらに、(iv)得られたCo(II)スメクタイト粘土修飾電極により、Co(II)/Co(III)とカップルした亜硝酸イオンの電気化学検出に成功した。溶液中における亜硝酸イオン濃度と酸化電流との間によい直線性が確かめられた。 (2)粘土を用いた不斉合成反応:さきに行った粘土面でのキラル錯体の不斉識触媒によりスルフィドの不斉酸化が実現した。そこでその不斉発現機構について明らかにするために、量子力学的第1原理計算を用いて反応の経路を確定した。その結果、粘土面上では、反応の方向性が限定されるために大きな不斉認識能が現れることがわかった。 (3)光誘起コレステリック液晶構造変化のinsitu検出法の開発:(i)液晶相に可溶なCo(III)、Cr(III)およびRu(III)のビスアセチルアセトナト錯体を合成し、光学活性カラムを用いた液体カラムクロマトグラフィーによって光学分割した^<3-5)>;(ii)得られたキラル錯体をドーパントに用いてネマチック相からコレステリック液晶相への誘導を行い、それに光照射してヘリックスのピッチ変化を起こさせた;(iii)光照射によってピッチ長の変わる液晶相に対して振動円二色性スペクトル(VCD)測定を行いピッチ長変化の直接追跡を実現した。^)
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Research Products
(6 results)