2004 Fiscal Year Annual Research Report
気相中における光触媒反応の機構解明と新規応用法の開発
Project/Area Number |
14050028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
立間 徹 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90242247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 主岳 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20361644)
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Keywords | 光触媒 / 酸化チタン / エネルギー貯蔵 / 非接触酸化 / 光触媒リソグラフィー / 多色フォトクロミズム / 金属ナノ粒子 / プラズモン光電気化学 |
Research Abstract |
酸化チタン光触媒は、有機物の分解、抗菌、金属の防錆などの機能を示す。しかし光触媒の反応機構にはまだ不明な点も多いため、これらを明らかにし、得られた知見を基に新しい光触媒システムを開発することをめざしている。光触媒と固体との電子・イオン授受と、エネルギー貯蔵への応用に関しては、材料表面をヘテロポリ酸で修飾することにより、低湿度下でも電子・イオン授受と、エネルギー貯蔵が可能であることを見いだした。また、従来の還元エネルギー貯蔵だけでなく、水酸化ニッケルなどをエネルギー貯蔵材料として用いることにより、酸化エネルギー貯蔵も可能であることを見出した。光触媒の非接触酸化反応に関しては、酸化チタン以外の種々の光触媒でも同様の反応が起こることを見出し、従来よりも一桁程度速い非接触酸化反応を可能にした。また、光触媒リソグラフィー法により、超撥水/超親水パターニングが可能であることを示した。この技術を応用して、酵素や細胞のパターニングを行い、バイオチップなどへの応用可能性を示した。半導体と銀のナノ粒子を組み合わせた新しいマルチカラーフォトクロミック現象に関しては、酸化チタン以外の半導体でも同様の現象が起こることを見出したほか、光励起された銀ナノ粒子から半導体、さらには基底状態の銀ナノ粒子への電子移動により電荷分離が促進され、酸素への電子移動とそれに伴う銀ナノ粒子の銀イオンへの酸化が促進されているらしいことがわかった。また、こうした電子移動プロセスを応用し、半導体-金属ナノ粒子系のプラズモン電気化学反応について研究し、増感型太陽電池や新規光触媒に応用可能であることを明らかにした。
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Research Products
(13 results)