2005 Fiscal Year Annual Research Report
気相中における光触媒反応の機構解明と新規応用法の開発
Project/Area Number |
14050028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
立間 徹 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90242247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 主岳 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20361644)
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Keywords | 光触媒 / 酸化チタン / エネルギー貯蔵 / 非接触酸化 / 光触媒リソグラフィー / 多色フォトクロミズム / 金属ナノ粒子 / プラズモン光電気化学 |
Research Abstract |
酸化チタン光触媒は、有機物の分解、抗菌、金属の防錆などの機能を示す。しかし光触媒の反応機構にはまだ不明な点も多いため、これらを明らかにし、得られた知見を基に新しい光触媒システムを開発することをめざしている。光触媒による非接触酸化反応に関しては、各種光触媒による非接触酸化活性とH_2O_2生成活性を比較し、さらにH_2O_2-UV反応の活性と比較することにより、反応機構を検討した。その結果、比較的距離が離れた非接触酸化反応は主に、光触媒上で生成し、気相へ拡散したH_2O_2がUVにより解離して・OHを生じ、これが反応に寄与する、という機構であることがわかった。光触媒と固体との電子・イオン授受と、エネルギー貯蔵への応用に関しては、水酸化ニッケルに貯蔵した酸化エネルギーによって、ホルムアルデヒド、ギ酸、フェノール、過酸化水素などの酸化が可能であることを見出した。貯蔵機構については、非接触酸化反応を介する間接的電子移動も起こることがわかったが、p-n接合形成などに基づく直接電子移動も起きている可能性がある。半導体と銀のナノ粒子を組み合わせた新しいマルチカラーフォトクロミック現象に関しては、これまで明らかにしてきた反応機構を踏まえて、発色の向上、着色の加速、退色の抑制など、特性の改善を行った。また、光により変形する光電気化学アクチュエータ/光変形材料を開発した。鞭毛藻類細胞の走光性を利用した、環境計測用バイオセンサも開発した。
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Research Products
(14 results)