2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14050083
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
窪田 吉信 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10106312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井川 昇 横浜市立大学, 医学部, 講師 (00237207)
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Keywords | 光触媒 / 癌治療 / 環境ホルモン |
Research Abstract |
複雑な物質構成単位よりなる生体や納胞を具体的な対象として光触媒の機能を最大限に引き出す応用やそのために特化した新しい高機能光触媒を開発し光触媒の医学や医療への応用と実用化の手法を探ることを目的とする。今までの光触媒の研究成果をさらに発展させ、疾患の光触媒を用いた新しい治療法など光触媒の様々な医学、医療面への応用における技術基盤を確立することと、その応用の可能性を探ることが目的である。 本年度は、TiO_2微粒子を細胞内や組織内に効率よく導入するためにTiO_2を付着させた金粒子を作成し、その粒子の光触媒効果と細胞内や組織内に強制導入した場合の光による殺細胞効果などの反応と、微粒子は、マウス生体内での1週間程度局所にとどまることを確認した。また、この粒子にある種の抗生剤や抗癌剤を担持させることができることもわかった。 また、光触媒の医学や、環境浄化への応用の研究の一環として、環境ホルモンの光触媒反応による分解を行い、その詳しい反応を検討し、女性ステロイドホルモンの光触媒による分解を詳細に分析した。 その結果代表的な女性ステロイドホルモンである17β-エストラジオールでは、ステロイド骨格の3位の炭素の付近から光触媒反応による分解が始まり、中間体を得てCO_2と水にまで分解されることがわかった。またその反応機構の考察ができた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Ohko Y., et al.: "17β-Estradiol degradation by TiO_2 photocatalysis as a means of reducing estrogenic activity"Environ.Sci.Technol.. 36. 4175-4181 (2002)
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[Publications] Ohko Y., et al.: "Multicolour photochromism of TiO_2 films leaded with silver nanoparticles"Nature Materials. (In press). (2003)
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[Publications] 窪田 吉信: "光触媒の医学応用の技術開発と課題"会報・光触媒. 7. 4-9 (2002)