2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14050089
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
栄長 泰明 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (00322066)
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Keywords | 光スイッチング / 磁性材料 / プルシアンブルー / 超微粒子 / フォトクロミック材料 / 分子集合体 |
Research Abstract |
光記録材料開発などの観点から、光照射により磁性、金属のスピン状態の可逆なスイッチングが可能な固体物質の開発が盛んに行われている。これまでに報告されている光磁性スイッチング現象の基本は、基底状態に光照射を行うことにより準安定状態を捕捉できるという、双安定性を示すものである。しかしながら、それらの準安定状態の捕捉は極低温でのみ実現されるものであり、室温における磁性の光制御が求められているにもかかわらず、新規な系の設計が難しく、設計指針が一般化されていない。そこで本研究では、これまで、新たな設計指針の一つとして「フォトクロミック分子を利用した光磁性制御」を提示し、いくつかの光スイッチング可能なシステムを創製してきた。本研究では、特に粘土-CoFeプロシアンブルー複合磁性超薄膜を作製し、光誘起磁化異方性の制御に成功したことや、酸化鉄ナノ微粒子の表面修飾によって光スイッチング磁性微粒子を作製し、室温における可逆な光磁性制御に成功した例などが特記すべき成果である。さらには、逆ミセル法によりカプセル化した光制御型磁性ナノ微粒子として、プルシアンブルー磁性体とCdSの複合ナノ微粒子を作製し、光で磁性を制御する新しいシステムの構築にも成功した。
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Research Products
(6 results)