2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14076106
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
伊藤 公平 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (30276414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 裕三 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (00282012)
武藤 俊一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00114900)
石橋 幸治 理化学研究所, 極微デバイス工学研究室, 主任研究員 (30211048)
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Keywords | スピン / 半導体 / 同位体 / 量子操作 / スピントロニクス |
Research Abstract |
伊藤は,核スピンおよび電子スピン量子ビットの作製と量子操作の実現にむけて,同位体超格子中の核スピンや,量子ドットの電子スピンにおいてスピン1/2状態を実現する最適な半導体構造を作製し,それに対して磁気共鳴的手法を用いて量子操作を実現した.核スピンに関してはスピン1/2を有する^<29>Si同位体とスピン0の^<28>Si同位体の位置が原子レベルで制御された構造を,分子線エピタキシー法を用いて作製した. 大野は,全光核磁気共鳴法の量子コンピューティングへの応用に関する研究を行った.全光核磁気共鳴法を電子スピンおよび核スピンを量子ビットとする半導体量子コンピュータの初期化および演算技術に応用することを目的とし,核スピンや電子スピンを量子ビットとする半導体量子ナノ構造の作製と,円偏光励起により生成したキャリアによる核スピン分極状態(初期化)の実現と,キャリア・核スピン間の相互作用の解明と核スピン操作に関する研究を実施した. 武藤は,量子ドットの電子スピン光操作による量子演算の研究を行った.InAs/GaAs量子ドットの電子スピンを光学的にコヒーレントに制御することを実験的に検討した.これにより電子スピンのコヒーレンス持続時間の実測,位相破壊要因の解明,及びコヒーレンス向上のための改良を行い,電子スピンを用いた量子コンピューティングの要素技術を調べた. 石橋は,カーボンナノチューブを用いたスピン量子操作のための機能探索を行った.単一ナノチューブに対して離散的な電子準位を観測し,その量子操作にむけた基礎技術の開発を行った.
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Research Products
(6 results)