2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14077210
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松本 正和 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 助手 (10283459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 真司 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70262847)
岡崎 進 自然科学研究機構, 計算科学研究センター, 教授 (70194339)
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Keywords | 水 / 水素結合 / ネットワーク / 均一核生成 / 結晶成長 / 非晶質 / 第二臨界点 / 氷 |
Research Abstract |
液体から固体への相転移においては、運動のタイムスケールと秩序の距離相関が大幅に変化する。相転移の進行する界面では、タイムスケールの大きなギャップを埋めるような、中間的時間尺度の特徴的な運動や、中間的距離尺度の特徴的な空間構造が観察される。我々は、このような中間的な尺度の空間構造を特徴付ける方法として、構造をフラグメント分割し、フラグメントのデータベースを作成して、予断なしに局所構造を識別分類する手法を研究した。過冷却水の水素結合ネットワークの構造(トポロジー)の特徴を抽出する方法として、ネットワークを多面体様フラグメント(擬多面体)に一意的に分割する手法を考案した。この手法により、結晶のような明らかな秩序構造をもっていない場合(低密度水、低密度非晶質など)でも、局所構造の特徴を直接識別分類でき、類似の相(高密度水など)と明確に区別することに成功した。この手法を、シリコンや水、あるいはメタンハイドレートの核生成と結晶化プロセスに適用することで、融液状態から、どのようにして局所的秩序が形成され、それが結晶の長距離秩序につながっていくのかを、余すところなく観察できることを示した。我々の行った過冷却水の均一核生成過程の場合、初期に出現する核は、少数種類の非晶質状のフラグメントを多く含む非晶質核であると推定された。メタン水溶液からメタンハイドレートの結晶が成長する場合には、12面体型ケージが速度論的にまず急激に増加し、あとからそれらに隣接する形で14面体型ケージがゆっくり増加することが観察された。
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