2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14077217
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
薮下 聡 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50210315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 道彦 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (40276415)
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Keywords | コヒーレント制御 / デコヒーレンス / リウビリアン / 定常レーザー場 / 光イオン化 / 複素基底関数法 / 振動数依存分極率 / 自動イオン化 |
Research Abstract |
1.観測操作と強レーザー場を利用した量子制御 昨年度に引き続きデコヒーレンス(位相破壊)を能動的に起こさせる手段として量子観測操作に注目し、コヒーレントな駆動力であるレーザー場とデコヒーレンスをもたらす観測操作という相反する二つの制御入力を組み合わせることにより、新たな量子制御の描像を提案した。特に本年度は、頻繁に観測操作が施される場合に系が従う運動方程式を支配しているリウビリアン行列を導き出し、この行列の固有値・固有ベクトル解析を通して定常レーザー場と観測操作が生み出す定常状態の性質を理論的に明らかにした。また、得られた定常状態のレーザー場依存性を利用することにより新たな量子制御描像を得ることに成功した。 2.複素基底関数法と振動数依存分極率に対する変分原理を用いた光イオン化断面積 これまで、水素原子の様々なイオン化チャンネルの断面積に対し、1,2個の複素数基底関数を変分計算により最適化することで精度の高い結果が得られることを示してきた。今回、この手法を2電子系(He原子,H負イオン)の光イオン化に応用し、本手法が一般的有効性を持つことを示した。 数値計算では、一般の原子、分子にも応用できるようにCOLUMBUSプログラムを我々の研究室で複素数基底関数法用に拡張して作ったCMOLCIプログラムを用いた。また、振動数依存分極率の停留値を与える軌道指数の最適化にはNewton-Raphson法を用いた。 Heについて、直接イオン化の計算だけでなく、2電子励起自動イオン化状態における特徴的なFano線形をもつ断面積を得ることが出来た。また、H負イオンの光脱離についても、特徴的な形状共鳴の振る舞いを得ることが出来、高精度の手法であることを示した。
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Research Products
(3 results)