2005 Fiscal Year Annual Research Report
火山爆発にともなう地表現象に対する新研究手法の開発と適用
Project/Area Number |
14080203
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷口 宏充 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (70125251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 文彦 東北大学, 大学院・工学研究科附属災害制御研究センター, 教授 (40213243)
佐宗 章弘 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40215752)
後藤 章夫 東北大学, 東北アジア研究センター, 助手 (80312685)
山田 功夫 名古屋大学, 大学院・環境研究科地震火山防災研究センター, 教授 (60022670)
斎藤 務 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00302224)
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Keywords | 火山爆発 / 地表現象 / 観測機器開発 / 火山探査移動観測ステーション / 火山観測ドップラーレーダー / 投下型GPS観測装置 / 火山性津波数値計算コード / 火山性爆風数値計算コード |
Research Abstract |
火山探査移動観測ステーションMOVEについては2005年9月末に北海道浦幌と、11月末に壮瞥町で野外爆発実験の機会を利用して走行試験及び搭載観測システムの送受信試験を行った。その結果、‘見通し環境下において、2km離れた地点からの無線操縦と観測データの送受信'は、ほぼ実現していることが確認された。火山観測用ドップラーレーダーについては、現時点で、全て完成している。人工移動体を用いた性能試験もおこなっており、後は電波管理局の許可がおりしだい、実際の噴煙観測を行う。ヘリコプター投下型GPS観測システムは、山体の1cm程度の変形も検出することができ、観測されたデーターは、5ヶ月間、1時間毎に受信局に送られる。本年11月、浅間山において投下実験を行い、正常に機能することが確認された。地表現象にかかわるパラメーターを容易にコントロール可能な火山性ブラスト波模擬実験装置と火山爆発模擬実験装置を製作して、実験を行ってきた。野外実験では地表現象の状況は爆発深度とエネルギー量によって大枠では決定されることが示されているが、室内において爆発ガスの噴出速度を変えた実験を行うと、野外実験とはかなり異なった様相が見えることが理解され始めてきた。完成した火山性爆風数値計算コードと火砕サージの流下過程を模擬する計算コードを用いて、有珠火山など、いくつかの火山を対象に数値実験を繰り返しており、現象の再現は成功しつつある。しかし、これらをハザードマップ作成に発展させて行くためには、未だ多くの課題が残されている。火山性津波数値計算コードについては、カルデラ陥没により発生する津波、火砕流の水中流入により発生するものを含めて、計算コード開発はほぼ終了した。これらの計算コードを用いて、6500年前に鬼界カルデラで発生したアカホヤ噴火に伴った津波に対して、地質調査結果と比較を行いながら検討を行った。
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Research Products
(7 results)