2003 Fiscal Year Annual Research Report
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14081203
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
横田 崇 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (50134622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 進和 金沢大学, 医学系研究科, 助手
小出 寛 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (70260536)
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Keywords | 胚性幹細胞 / ES細胞 / STAT3 / Oct-3 / 4 / eed / Ras / Nanog / Raf / MEK / Erk経路 |
Research Abstract |
マウス胚性幹細胞(ES細胞)はLIFによって未分化状態が維持される。その未分化状態維持には、STAT3の活性化及びOct-3/4の発現が必須である。本研究ではES細胞の未分化状態維持の分子機構を解明する目的で、DNAマイクロアレイをもちいてSTAT3ターゲット遺伝子の探索を行なった。その中から、ポリコームグループ遺伝子eedがSTAT3遺伝子の下流に存在し、かつOct-3/4によって制御されていることが明らかとなった。現在、eed遺伝子欠損ES細胞株の作製を試みている。 さらに、ES細胞の分化におけるRasの役割について解析を行なった。我々は以前に、胚様体形成時にRasが活性化されることを明らかにした。そこで今回、Rasの優性抑制型変異体を胚様体で発現させたところ、GATA-4,GATA-6,a-fetoprotein, HNF3bなどの内胚葉分化マーカー遺伝子の発現を抑制した。一方、活性型変異体の発現は、これらの遺伝子の誘導を促進したことから、Rasが内胚葉への分化に関与していることが示唆された。また、Raf/MEK/Erk経路を選択的に活性化するRas変異体の胚様体における発現は、内胚葉分化マーカー遺伝子の発現を促進した。さらに、MEK阻害剤であるU0126による処理は、これらの遺伝子の発現を抑制した。これらのことから、Rasは、Raf/MEK/Erk経路を介してマーカー遺伝子の発現を誘導していることが推測された。さらに、胚様体での活性型Rasの発現は、ES細胞の内胚葉分化の阻害因子として報告されたNanogの発現減少を引き起こすことを見出した。一方、Rasの優性抑制型変異体の発現及びMEK阻害剤による処理は、Nanogの発現量を上昇させた。これらの結果は、胚様体形成時に活性化されたRasが内胚葉分化抑制因子であるNanogの発現を抑制することにより、内胚葉への分化を誘導していることを示唆する。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yoshida-Koide, U. et al.: "Involvement of Ras in extraembryonic endoderm differentiation of embryonic stem cells."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 313・3. 475-481 (2004)
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[Publications] Nakayama, N. et al.: "A novel chordin-like BMP inhibitor, CHL2,expressed preferentially in chondrocytes of developing cartilage and osteoarthritic joint cartilage."Development. 131・1. 229-240 (2004)
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[Publications] Kataoka, Y. et al.: "Reciprocal inhibition between MyoD and STAT3 in the regulation of growth and differentiation of myoblast."J.Biol.Chem.. 278・45. 44178-44187 (2003)
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[Publications] Yokota, T.: "Cancer stem cells revealed."Liver Cancer. 9・2. 234-238 (2003)
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[Publications] Shibata, S., Lee, J.T.: "Characterization and quantitation of different Tsix transcripts : implications for Tsix function."Human Molecular Genetics. 12・2. 125-136 (2003)