2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14083202
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松井 健 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (50109063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗田 博之 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (30186506)
平勢 隆郎 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (30144645)
杉島 敬志 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (80196724)
曽我 享 弘前大学, 人文学部, 助教授 (00263062)
菅 豊 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (90235846)
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Keywords | 自然 / 資源 / 認知 / 加工 / 所有 / 利用 / 生活世界 / 開発 |
Research Abstract |
「自然」「資源」「認知」「加工」班内外で、一定の共有できる意味を画定するために、研究会をおこなった。平成14年度は、11月、12月、2月に合計3回の研究会を開催し、研究代表者、分担者、各自のこれまでのフィールドワークと研究をふまえて、上記の目的を意識して発表がおこなわれた。発表者と題目は以下のとおりである。 松井「所有するサル-"自然"と"所有"についての断章」,杉島「東インドネシア中部フローレンスにおける"主"(ぬし)と所有者」,栗田「おらの山から石油がでただ!」,平勢「孔子を褒める国と嗤う国-それぞれの語る"史実"と領土-」,曽我「ラクダ牧畜民ガブラにおける所有と交換」。ざらに、班外からとくに環境社会学の研究者2名(北海道大学大学院文学研究科・官内泰介氏と沖縄大学地域研究所・家中茂氏)に発表いただき、異なる分野において、本研究裸題に密接にかかわるコモンズや所有の概念が、どのように扱われているのかを議論した。 資源という概念を、柔軟かつ広義に扱うことが必要であることは共通に認識されたが、資源にかかわる人間的な諸活動(所有、占用、処分、利用、概念化などなど)の全域については、いまだに十分にその定義をおこないうるまでに、具体例の整理のうえで、議論をつめることができなかった。 以上の活動をとおして、来年度以後、生業(生活)様式と資源利用のあり方の対応を比較研究する必要が明らかになり、分担者の曽我氏を中心に研究会を組織して、集中的に研究することを確認した。また、東アジアについて、より集約した資料のつきあわせと討論が必要なことも明らかになった。第1回の研究会の要旨は、認知・加工班『研究彙報』第1号として刊行した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 松井 健: "「人間-環境系」概念の構想"人間文化. 17. 55-62 (2002)
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[Publications] 杉島 敬志: "リオ語の「ドゥア」は「所有者」か? -「因果的支配」の概念について-"アジア・アフリカ地域研究. 2. 251-280 (2002)
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[Publications] 曽我 享: "国家の外から内側へ -ラクダ遊牧民ガブラが経験した選挙-"佐藤 俊(編著)『生体人類学講座4遊牧民の世界』京都大学学術出版会. 127-174 (2002)
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[Publications] Soga, Toru: "Reorganization of the Ethnic Framework"Nilo-Ethiopean Studies. 7. 80-99 (2002)
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[Publications] 平勢 隆郎: "『春秋』と『左伝』 -戦国の史書が語る「史実」・「正統」、国家領域観-"中央公論新社. 366 (2003)