2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14083203
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
DANIELS C. 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (30234553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 香吏 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (50293585)
西井 凉子 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (20262214)
宮崎 恒二 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (40174156)
陶安 あんど 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助手 (80334449)
眞島 一郎 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (10251563)
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Keywords | 知識資源 / 個人情報 / プライバシー / 空間的知識 / 牧畜社会 / 歴史知識 / 宗教的知識 / 法的知識 |
Research Abstract |
本研究では、知識資源が文化的・社会的に構築されたものであるという観点から、アジア・アフリカの諸社会における知識の位置付けの仕方、社会編成と知識の社会内分布、知識資源の伝承過程、知的所有権はそれら諸社会においてどのように問題化されているのか、といった課題を統合的に再検討している。研究組織のメンバーは、知識を物心両面から捉え、具体的には伝統技術・技能、慣習、歴史、政治情報などの実践的知識と、儀礼、呪術、占術、神観念などに関する宗教的知識とに分類した上で、知識資源の事例を収集・分析することにより、アジア・アフリカ諸社会における知識・世界観の配列とその変化を明確にし、さらに知識が資源化ないし非資源化されるメカニズムを明らかにする。 初年に当たる本年度において、研究を発足するため(1)研究会の開催、及び(2)現地調査の二本立てで研究活動を行なった。(1)については、知識が資源になれるかという基本概念を明確にするために、本年3月までに班内で研究会を合計6回開催した。そのうち、専門家を招聘して知的所有権についての研究会を開催しており、中でも阪本俊生先生の「知識資源としての個人情報『近代化と個人情報の価値:近代における個人情報の価値の増大とその生産』」は、欧米型近代社会におけるプライバシーと秘密を取り上げていて、知識資源を概念化する作業のために大いに参考になった。(2)については、知識資源に関する事例を収集するために、ダニエルスは中国において「雲南少数民族における技術知識の伝承に関する調査」、西井凉子はタイ王国において「南タイにおけるムスリムと仏教徒の宗教的知識の共有と乖離」、河合香吏は東アフリカ・ウガンダ共和国において、「北東部の牧畜社会における地理的・空間的知識や自然資源に関する一次資料の収集」、陶安あんどは中国において「中国民衆社会の法的知識と法意識」に関する予備調査をそれぞれ実施した。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 宮崎恒二: "ホモ・モビリスとの対話"宮崎恒二(編)『東南アジアにおける人の移動と文化の創造 論集2』東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所. 47-63 (2002)
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[Publications] Miyazaki, Koji: "Javanese Laborers to North Borneo in the First Half of the Twentieth Century"Miyazaki, K.(ed.) Making of Multi-cultural Sabah. Tokyo : ILCAA. 5-20 (2002)
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[Publications] Miyazaki, Koji: "Making of Multi-cultural Sabah : An Introduction"Miyazaki, K.(ed.) Making of Multi-cultural Sabah. Tokyo : ILCAA. 1-4 (2002)
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[Publications] 大塚和夫: "イスラーム急進派と『文明の衝突』"松原正毅・小杉泰・臼杵陽編 『岐路に立つ世界を語る--9・11後の危機と希望』(平凡社). 21-28 (2003)
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[Publications] 大塚和夫: "イスラームにおける話すことと書くこと--人類学的視点から"思想. 941号. 47-67 (2002)
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[Publications] 西井凉子: "硬直する身体-南タイにおけるムスリムと仏教徒"日常的実践のエスノグラフイ(世界思想社). 235-264 (2002)
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[Publications] 西井凉子: "タイにおけるイスラーム"別冊 環イスラームとは何か-「世界史」の視点から 4(藤原書店). 232-240 (2003)
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[Publications] 河合香吏: "『地名』という知識-ドドスの環境認識論・序説"佐藤俊編『遊牧民の世界(講座生態人類学・第4巻)』(京都大学学術出版). 17-85 (2002)
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[Publications] 河合香吏: "長島信弘著『死と病の民族誌-ケニア・テソ族の災因論』"松田素二・川田牧人編『エスノグラフィー・ガイドブック』(嵯峨野書院). 106-109 (2002)