2005 Fiscal Year Annual Research Report
マルコフ確率場モデルに基づく適応型画像処理フィルターの設計理論
Project/Area Number |
14084203
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 和之 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (80217017)
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Keywords | アルゴリズム / 画像,文章,音声認識等 / 統計科学 / 確率的情報処理 / ソフトコンピューティング |
Research Abstract |
前年度下半期から準備を進めてきた「ガウシアングラフィカルモデルにもとづく確率的情報処理における一般化された信念伝搬法」についての成果の一部を,電子情報通信学会論文誌(D-II), Vol.J88-D-II, No.12に出版した.この成果は昨年度までの「ガウシアングラフィカルモデルを事前確率として仮定したマルコフ確率場モデルに対するハイパパラメータの最尤推定の確率伝搬法アルゴリズムによる性能評価」についての研究成果を,より一般化された確率伝搬法のアルゴリズムとして拡張し,きわめて高精度のアルゴリズムとして市販のパソコン程度で実装可能であることを実証したものである.また,今年度は新たに従来のスピングラス理論においてプレフカ展開により得られている知見との比較検討も行った.その成果の一部は日本物理学会において公開した.同時に確率伝搬法によるエッジ検出,領域分割へと当該計画研究で得られた成果を転用し,具体的なプログラムを実装することにも成功している.今年度上半期までに一般化された確率伝搬法とマルコフ確率場を用いた確率的画像処理アルゴリズムの基礎的知見が完全に出そろい,これを元にして既存の画像処理におけるフィルター理論との比較検討を行い,個別のデータに適用可能な確率的画像処理フィルターとしての設計技術を情報分野の一般の研究者・大学院学生にわかる形の教科書・啓蒙書として森北出版から出版の最終段階に入りつつある.本研究代表者が研究指導する学生に本研究計画により得られた画像処理システムのプログラム作成を行わせ感想を述べさせることにより,上記教科書の記述を一般の研究者,大学院生に理解しやすい形へと改良を行った.海外研究協力者のD.M.Titterington氏にはその成果の出版にむけての助言という形での協力を受けている.
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Research Products
(6 results)